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2月21日号 『とどのつまり』

貴重なお時間を割いてまで、


このような無駄文に目を通してくださいまして、本当にありがとうございます。



海馬(とど)が何かを食べて詰まったという話題ではありません。


ここで大辞泉先生にご登場いただきますと、


【《ボラは成長するとともに名称が変わり、最後にトドという名になるところから》


  行き着くところ・結局(多く、思わしくない結果である場合に用いる)】とあります。


今回は、最後の思わしくない場合ではないのですが、


言い得て妙な表現だよなぁと思う話題をお届けしようと思います。


少々湿っぽい話題になるかもしれませんがお付き合いくださいますと幸いです。



私自身は中年のオッサンですし、


若い頃は1ガキんちょでしたので触れる機会はなかったのですが、


世界的な絵本作家のDick(ディック) Bruna(ブルーナ)さんがお亡くなりになられました。


89歳と聞きますから、大往生と言っても過言ではないでしょう。


作家さんの名前は御存知なくても、


女性の方なら、ミッフィーの名前を聞くだけで膝を打たれる事でしょう。


愛らしいうさぎのキャラクターは世界でも高い著名度を誇り、


ハローキティ-と双璧を成す存在となり、


子供からお母さん、さらにお婆ちゃんと3代に亘ってファンという方もいらっしゃるでしょう。


これ以上深く語れと言われましても、


中年のオッサンがいくら取り繕うとしても、ボロが出る一方だと思うので、


今回は『3代に亘ってファン』の部分に目を向けてみました。



21世紀は情報の世界と呼ばれて、そろそろ20年。


色々なモノや文化がブレイクスルーの機会を得て盛り上がっていったかと思いきや、


ほんの数ヶ月でピークが過ぎ去って、あっという間に『あの人は今?』状態になる。


客観的に見れば、とても非情な世界に映るのですが、


その世界とは一線を画しているのが児童絵本の世界です。


原作となった『nijntje(ナインチェ)』が発表されたのは1955年。


日本で刊行されたのも1964年と上陸して半世紀以上も支持を集め続けています。


同じ絵を媒体としている漫画の世界でも、


連載漫画の金字塔『こち亀』も連載40年、コミック200巻の節目で区切りがついており、


追随できる作品は出てこないでしょうから、


児童絵本の壁は相当高いものだと感じさせてくれます。


では、ここまで支持を集め続けられる理由はどこにあるのか…


スカスカの頭で考えつく結論はたった1点、『シンプルだから』だろうと思うのです。


思い出してみてください。


小さな頃にお絵描きに、ハローキティーやミッフィーの絵を描いたという記憶を。


私自身はその記憶はありませんが、同じ児童絵本の金字塔の1つである


『あんぱんまん』を描いていた記憶はうっすらと残っています。


「キャラクターの顔や身体のバランスが狂っているからダメ」


「パース法を理解できていないから、全く背景が描けていない」といった


本来の漫画やアニメ作品を描く上では、数多くの技術を求められますが、


児童絵本のキャラクター達は、誰でも簡単に真似ができると思わせる程、


シンプルなデザインと構図で創られています。


楽しくお絵描きをしていた頃の楽しかった思い出が、


大人になってお嬢さんを育てる立場になっても残っているから、


関連の商品や絵本を手に取りやすくさせているように感じるのです。


メディアミックスを目指して『萌え』や『キュン死』に走る作品が多いこのご時世。


長く愛される作品を目指すのなら、


今一度シンプルに立ち返る事が、次のヒットに繋がる鍵をになっているのかもしれません。

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