2月1日号 『背筋は凍ります』
貴重なお時間を割いてまで、
このような無駄文に目を通してくださいまして、本当にありがとうございます。
普段なら何とはなしに見過ごしてしまうわけですが、
少し真面目になって考えてみますと、
「えっ?それって取り返しのつかない所まで行ってるんじゃないの?」と
思わず背筋が凍ってしまう想像に行き着いてしまったお話です。
内容的にはスチャラカよりになると思いますが、
考えれば考えるほど、シリアス寄りになってしまうかもしれませんね。
「プロ」と称される方々は時代を問わず華があるように見受けられますが、
「花形」という職業にも時代や流行りがあるようで、
パソコンが一般的ではなかった世代では『キーパンチャー』であり、
現在は『公務員』が燦然と輝いているようですが、
高い専門性を誇る職業は何時の時代にも求められるモノであり、
それに応じた高い報酬が「花形」たる所以なのでしょう。
今回はその中の『弁護士』を取り上げようと思います。
一流大学の中でもトップレベルの学力を備えている法学部、付けて加えて大学院卒業。
そんな叡智を結集した法学部大学院出身のブレインを持ってしても、
1年でも5%にも満たない合格率という「狭き門」を通過して、
合格しても司法修習という研修を乗り越えて、ようやく弁護士の仲間入りですから。
医療従事者の方々と肩を並べる程の難解さを誇っています。
とはいえ狭き門のはずなのに、ここ10年で約15000人も新規の先生が急増しているようで、
全ての先生方に等しく案件が行き渡るなんて都合のいい話はありません。
花形のように見えて、激しい競争社会なのはどの職種でも共通のようです。
閑話休題…
弁護士事務所のコマーシャルをご覧になられた事はおありでしょうか?
弁護士のお仕事も民事~刑事事件まで多岐に亘りますが、
「ドロドロとした相談を解決した実績があります!」と事務所アピールをしても、
内容をお昼時のコマーシャルで流されても、観る側としてはいい気分にはなれません。
それはちゃんと考えられているようで、
出てくる内容は若干マイルドな印象のある『過払い金請求』の案件。
様々な消費者金融を相手取り、取り過ぎた利息を取り返そうと働きかけて、
取り返した過払い金から成功報酬を受け取ります。
そのコマーシャルから、こんな喜びの声が液晶テレビから飛び込んできました。
『過払い金が150万円も返ってきて、生活が楽になったんです』
依頼者の生の声でしょうから、これに関しては何の異議を唱える事はないのですが、
冷静に考えるとこんな疑問が浮かぶわけです。
法外な利息を払わされ続けてきたとは言え、
「150万円以上の過払い金が発生したという事は、どれだけ多額の借金を背負ってたの?」と。
借金に関しては総量規制というモノが存在し、年収の3分の1が限度とされていますが、
それ以外の借金にはその限度は存在しませんので、青天井の所もあるはずで、
自己破産という手段を選ばずに、真面目に払い続けてきた方への福音なのでしょうが、
個人で払い続けなければならなくなったウン百万~ウン千万の負債。
想像するだけで身震いをしてしまうコマーシャルの影を見つめてしまったのです。