1月19日号 『田舎人から見る東京』
貴重なお時間を割いてまで、
このような無駄文に目を通してくださいまして、本当にありがとうございます。
何度も申し上げておりますが、逸般人は奈良出身です。
高校・大学と大阪で過ごしてきましたが、それでも実家通いで住む距離でしたので、
半生のほとんどを、奈良で過ごしていると言っても過言ではありません。
そして面白い事を外に求めることのない極めて保守的な思考の持ち主ですので、
この先も近畿圏内から出る事もなく、生涯この土地に土着していくのでしょう。
そんな逸般人の眼鏡フィルターを通して見る大都市東京ですから、
曲解やら誤解やら、固定観念が入り混じる見解になるでしょうが、
「はっはっはっは、この田舎人が何言ってるんだ」と一笑に付してくださればと思います。
路線はスチャラカ路線を進む予定となっています。
まさに日本の煌びやかさの象徴で、
「ジャパニーズ・ドリーム」を具現化された方が数多くいらっしゃるのでしょう。
具現化されていないにしても夢を追った若者たちが、次々と上京しているのか、
あれほど面積が狭い土地なのに、人口の1割が居を構えていたり、
あまりに物価の高騰っぷりに顎を落としそうになります。
日本はおろか、アジア圏の文化の筆頭として「COOL JAPAN」の旗振り役。
ワンガリ・マータイさんの「MOTTAINAI」という言葉が
環境分野でノーベル平和賞を受賞されて世界に広まったように、
「可愛い」が「KAWAII」となって各国共通語になりつつあります。
今でこそWebシステムが発達している以上、
都会と地方の溝は少しずつではありますが埋まっているようには見えます。
ですが、「東京でないと」という言葉は未だ健在のように感じます。
そんな東京を田舎人から眺めながら、とあるワンシーンに切り替わると、
「東京って凄い…っていうか怖えなぁ…」といつも思う場面があるのです。
田舎の奈良であっても、東京を中心としたバラエティ番組は放送されます。
特にお昼の時間帯は田舎人からすれば「知らんがな」という情報が溢れています。
その筆頭に挙げられるのが「食レポ」でしょう。
セレブリティ(芸能人)が、最近出来たお店を「おっしゃれー」と言ったり、
パンケーキなどのスイーツを「かわいいー!」と言いながら美味しそうに頬張ったりと、
田舎の人間が到底手が出せない高嶺の花の料理が顔を揃えます。
しかし、今回感じている怖さとは、
料理の質であったり、ランチメニューにしては高すぎると思う価格ではありません。
気になったのはその立地です。
ウィークデイで3件お店を紹介するとして15店舗。
テレビ局数を4局と推定しますと、毎週60店舗が新たに紹介されます。
更に流行の最先端を作り続けなければならない宿命か、
先に他局にそのお店が紹介されないようにか、
よく「昨年○○月オープン」と間もないうちにお店が紹介されます。
新規店舗が続々とオープンするという事は、
それだけ呆気なく閉店に追い込まれているお店が死屍累々と転がっているわけです。
数多くの大衆に迎合するか、半端ではない個性を振りかざして勝負に挑むか、
そうでないと生き残れない世界、東京には妙な寒々しさを感じてしまうのです。