1月18日号 『Mが認めるドM』
貴重なお時間を割いてまで、
このような無駄文に目を通してくださいまして、本当にありがとうございます。
考えてみれば、
この『摩耶』という名前との付き合いも15年を超えている事に驚いています。
保守的な気性も相俟ってか、名前を変えようという気概を持たないまま今に至ります。
言うまでもなくイニシャルは『M』ですが、そんな単純なお話ではありません。
もっと話は下らない方面に流れていくでしょうから、肩の力はお抜きくださいね。
趣向を変えまして、いきなり結論から申し上げましょう。
「2時間ドラマに登場する主人公は間違いなくドMである」
イニシャルに関係なく、周りからよく言われておりました。
「君は間違いなくMで天然だよね」と。
天然かどうかは、安易に首を縦に振る事は難しいのですが、Mという部分に関しては、
物理的な痛さに対しての耐性は、ほぼ皆無に近しいと思うのですが、
「待ち」であったり「耐える」の気質を備えている以上、認めざるを得ません。
そんなM気質の逸般人が考えるドMが、2時間ドラマの主人公なのです。
2時間ドラマの定番といえば、やはりサスペンスドラマでしょう。
では、皆様の考える2時間ドラマの構想をご想像ください。
そこで、その構造を3分割にぶった斬ってください。
まずは触りの10数分で1件目の事件が発生し、主人公と周りの登場人物が顔見せをします。
そして事件に関連している要注意人物が顔を揃え、解決に向けて動き出します。
足を使って情報や物的証拠をかき集めて行く最中に、
虎の尾を踏んづけてしまったのか、大物代議士が敏腕弁護士を引き連れて登場し、
捜査から手を引かせるようにパワープレイに出ます。
どうする事もできずに意気消沈する主人公たち。
このタイミングでスポンサーが入れ替わる提供が流されるでしょうから、
長めにコマーシャルが放映される中盤がここでしょう。
そんな状況から、同僚・奥さん・上司からの熱い檄を受け闘志に火が付きます。
執念深く事件を精査していくうちに、
ひょんな所から「伏線ですよー。覚えておいてくださいねー」という
ほんの些細な糸口が現れ、それが突破口となって一気に解決へと傾きます。
結局、全ての情報や物理証拠を集め切って真犯人を問い詰めます。
観念した真犯人が逆ギレして犯行を自供する。
(近頃は崖がその舞台ではなくなってきていますね)
若しくは代議士の先生が歯噛みして手錠をかけられる。
事件を解決して、主人公たちの周りに笑顔が戻ってのエンドロール。
ざっくりな流れは、こんな感じで展開されていきます。
やはりドMっぽさを見せてくるのは、中盤あたりで上からの圧迫で、
ムードが停滞し懸命に耐えている主人公たちでしょうか。
ドラマの世界なので耐えている時間帯は短いものですが、
これが現実だと置き換えてみますと、ここの部分を我慢できる力は
相当な熱量のエネルギーが必要になってきます。
しかもフィクションだからできる大逆転劇が現実に起こるワケもなく、
ずっと耐え続けなければならない状況は、ドMでないと難しいと思うのです。
2時間ドラマの主人公は、恐らくドMだと勝手に勘繰ってしまうのです。