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ほんじつのむだぶん  作者: 摩耶


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6月29日号『足並み揃え!』

貴重なお時間を割いてまで、


このような無駄文に目を通してくださいまして、本当にありがとうございます。



誰がこの台詞を初めて口にしたのでしょう?


『一晩寝かせたカレーは美味しいよね!』と。


理由をざっくり調べてみますと、こんな感じになります。


1・具材のもつ旨み成分や甘み成分がソースに溶けだしてコクが増します。


2・素材の旨み成分がよく混ざりあい、熟成が進みます。


3・全体のバランスがとれた、熟成された奥深い香りと風味になります。


如何にもな御意見が散見される一方で、


一晩寝かせたカレーは食中毒を引き起こす可能性のある菌が増殖するという話もあります。


中でもこの菌(ウェルシュ菌)は加熱やアルコール殺菌でも効果がないとの事。


数日間の家計の強みであるカレーにも暗雲が・・・という話に持っていきたかったのですが、


タイトルとの整合性が全く取れなくなってしまうので、ここで話を切ります。


ですが、此処からあさっての方向に「むだぶん」は持っていきません。


今日の主役は間違いなくカレーなのです。



夏になりますと、食品が傷みやすくなるシーズンへと差し掛かります。


それを受けて、逸般人宅の夕食も様変わりし、


煮込み系の料理が突如姿を消していきます。


カレーもその例に漏れず、施行回数は減少の一途を辿るわけですが、


その数少ない施行回数のうちの1度が昨日でした。


大鍋にカレーのレギュラー(じゃがいも・人参・玉葱)が顔を合わせます。


今回のお肉は、鶏のムネ肉と半解凍された牛スジ。


あとは目分量勝負の「男の料理」のオンステージが展開されました。


その序盤で引っ掛かった事がありました。


「これがじゃがいも・・・これが玉葱・・・これがにんじ・・・ん?」


野菜室から取り出していた矢先、袋から出されていない人参が2袋出てきました。


しかも消費期限が書かれておらず、どっちが古いか否かの見分けがつきません。


暫く考えた後、


「多分・・・芽らしいモノが生えている方」を選びました。


その後、オンステージの影響が存分に表れたカレーライスが出来上がり、


昨日の夕食は押し並べて、平凡なモノになりました。


日が巡って今日。


ウェルシュ菌の脅威を小耳に挟んだのか、残ったカレーを小分けにして


冷凍保存をされたそうで、


減らして残ったカレーを食べ切ってしまおうという運びとなり、鍋を加熱します。


その辺りから妙な気配が漂ってきたのです。


一晩寝かせたカレーは熟成された奥深い香りと風味が強みになる筈なのに、


鍋から香ってきたのは、若干酸っぱそうな香りのみ。


痛みが早くなる季節なのは承知の上ですが、此処まで早まるとは思いませんでした。


とりあえず、食べられない事はないと感じ、


一気に過熱してお皿にご飯をよそい、一晩寝かせたカレーを堪能しましたが、


お互いに顔を見合わせて首を捻ります。


酸味の原因は何だろうと思い探ってみると、どうやら迷った人参が傷んでいて、


それがカレー鍋全体に広がったようです。


「使わずに捨てるなんてもったいない」という関西人気質が、この事態を招いたのです。


現時点でお腹を壊すレベルまでの窮地に立たされてはいませんが、


若干の気持ち悪さを覚えているので、これも時間の問題となる事でしょう。



皆様・・・カレーを調理する時に使う野菜は、


購入した日の足並みが揃った野菜を使うようにしましょう。


逸般人と同じ轍は決して踏まれませんように、伏してお願い申し上げます。

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