12月3日号 『36歳・冬・醜態を知る』
貴重なお時間を割いてまで、
このような無駄文に目を通してくださいまして、本当にありがとうございます。
36歳のオッサンの冬でございます。
しかも気付けば今日で36歳の前半が過ぎようとしております。
これから本格的にアラフォーへの道が拓けていくんだなぁと思いますと、
「自分、本当にこのままでえぇんかいな…」と思わず自己嫌悪に陥ってしまいました。
読者の皆様は、ゆめゆめこの阿呆のようにはなりませんようにお気をつけください。
そんな恥だらけの約13323日を送ってきたこの逸般人ですが、
(数字にするとその途方もない長さに唖然としてしまいますね)
齢36の冬にして初めて恥ずかしさを痛感する1シーンがあったのです。
今回もスチャラカ路線で行く予定ですので、肩の力はお抜きくださいね。
基本的に逸般人は「無頓着が服を着て歩いている」ように世事には疎い面が多く、
特にファッションに関しては、全く勉強する気も起きない門外漢です。
ファッション雑誌なんて一冊も購入したという記憶はありませんし、
「これが今年のトレンドです!」と大々的に打ち出されても、
別にその人の真似をしても、持て囃されることはないっしょと思う始末。
更にこの高身長は、ファッションの世界にも弊害を与えます。
今でこそ、大柄な方に向けてのファッションアイテムも揃ってはおりますが、
逸般人が多感な頃は、身体に合わせてお洒落な服を探そうとすると、
それに比例して1着の価格も釣り上がっていく一方です。
そこにお金を費やすのなら、実用的なモノを手元に置いておいたほうがいいと思ってか、
お洒落というものとは縁遠い世界で暮らしておりました。
しかも秋冬の時期はお洒落よりも防寒第一で、ジャケットの存在が欠かせません。
外見はジャケットにジーンズ姿なら、中身が無頓着でも
脱がなければバレる事はないので、益々縁遠くなる一方でした。
ほんの一部を除いて…
屋内なら寒さに気兼ねする事なくウィンドウショッピングをしながら歩数を稼げますので、
父の運動に付き合ってショッピングモールに足を運びました。
海外の方が日本のクリスマスに対して、
「ハロウィーンが終わった次の日にはもうクリスマスという変わり身の早さに驚いた」
といったコメントを体現するようなクリスマスムード一色の店内に、
苦笑いを浮かべて同意しつつ歩を進め、
若い学生カップルに禍々しい視線を送らなくなった事に、
年齢を感じて頭を掻いていたのですが、そのほんの一部に目が行ったのです。
お洒落を意識している者とそうでない者の明らかな違い。
それは足許、つまりは『靴』です。
如何にもお洒落を意識されている方は季節によって靴が替わるのが常識の範疇です。
秋冬の時期ですから、基本的にはブラウン系の靴で足許を彩られている方が多いようです。
それを受けて、逸般人の足許に目をやりました。
白を基調にしたスニーカー、しかも買ったのは約3年程前というボロっちい代物です。
お洒落な靴と比較して優れている点なんて、何処にも見当たりません。
あるとするならば、履いて歩くと体幹が鍛えられるようになっている仕様ですが、
3年前のボロにその機能が残っているかも定かではありません。
こんな靴を履いて街中を闊歩する。
お洒落を第一に考える方ならまずはありえないと一笑に付されてしまうでしょう。
今までは気に止める事はありませんでしたが、
中年のオッサンとして急激に昇ってくる恥ずかしさに、
思わず動揺を隠せなくなる醜態を晒す所でした。
足許だけは無頓着でいるのはやめておこうと深く心に刻んだ36歳の冬の一抹でした。