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12月2日号 『功罪』

貴重なお時間を割いてまで、


このような無駄文に目を通してくださいまして、本当にありがとうございます。



本日のテーマは『功罪』です。


意味合いが間違っていると困るので、大辞泉先生においでくださいますと、


「功績と罪過。良い点と悪い点」と書かれており、ズレていないのでこのテーマに落ち着きました。


時代劇ファンにとって、最期の2日間が始まってしまいました。


そうです。『鬼平犯科帳』の最終回が今日と明日連続で放映されています。


私も小さな頃から江戸の風情から人情・料理、


エンディングで流れる二八蕎麦まですっかり魅了され、


原作を読めば、想像で実写化できてしまうほど色気のある文章に惹かれてきました。


その最終回という事もあり、2日間は()して観ると心に決めておりました。


ですが、昨今の特番で感じていた事に益々拍車が掛かってしまい愕然としました。


原作に出てくる登場人物は決して歳を取りませんが、


演じる役者の皆様は明らかに老いを感じさせるのです。


重要な密偵の方々が相次いでお亡くなりになっている。悪役を演る人がいない。


ピースの欠けたパズルを何とかして観せていますが、これが限界を伺わせました。


堪えられなくなって、リモコンに手を伸ばそうと思ったのですが、


何とか踏みとどまるのがやっとでした。


そりゃぁそうでしょう。


専門チャンネルが観られるようになって以降、時間を合わせてそのチャンネルをつければ、


シリーズでやられていた『鬼平犯科帳』が何度も再放送され、


観ようと思えば、脂の乗り切った作品を観ることだって可能なのです。


こういった感情が顔を出すのは、


最盛期の『鬼平』と今日の『鬼平』の比較をしてしまうからであって、


専門チャンネルの功罪が浮き彫りとなっているのでしょう。



それでも最期だからと思いつつ観ていたのですが、


そんな時、何処かで似たようなモノを見たという記憶が掘り起こされたのです。


何だったかなぁと考えを巡らせますと、


60歳で引退すると明言していた、お笑い怪獣明石家さんまさんのそれを撤回させた、


爆笑問題の太田光さんの一言でした。


「今辞めたら格好良すぎるから。


 落ちていく所を我々後輩に見せる義務がある」


別に私は芸人ではありませんが、この『後輩』の部分を『視聴者』と置き換えますと、


先程私が感じた作品の限界。


「これじゃ仕方ないんだろうなぁ…」と感じる事で、終わる事を納得付けさせる


最期の機会がこの2回に含まれているように思えてきて、


勝手な憶測ですが「これも近しい事なのかも知れない」と痛感したのです。


吉右衛門さんの長谷川平蔵も明日が最期。きっと坐して観る事になるのでしょう。

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