11月29日号 『せちれない』
貴重なお時間を割いてまで、
このような無駄文に目を通してくださいまして、本当にありがとうございます。
この言葉については追求はしないでいただければと存じます。
大辞泉先生にもWebにも載っていないだろう、逸般人の閃きが導き出した造語ですので、
ご理解いただけるように解釈を付け加えていこうと思います。
因みに、問答無用のスチャラカ路線ですので肩の力はお抜きください。
普段遣いしているスーパーの1コーナーに平然と並んでいたのが『煮豆』でした。
裏側の消費期限を確認してみますと、早くも「2017」の数字が並んでいます。
確かに明後日にはもう師走の声が響き、鏡餅が店頭で販売されているように
お正月商品が顔を覗かせる時節になり、それが差し迫ってきますと、
その代表選手である蒲鉾が目玉商品として、価格は高騰の一途を辿ります。
という事で、今回のむだぶんのテーマは「御節」という事で、
そこから派生して、タイトルが「せちれない」になりました。
ここ数年中身の問題が発覚していましたが、すっかりほとぼりが冷めたのか、
はたまた企業努力が実を結びつつあるのか、
地方局のコマーシャルで頻繁に御節の販売促進が行われ始めました。
長い期間奈良に住んでいる方ならご存知かもしれませんが、
昔から「奈良に旨いものなし」と言われるぐらい、目玉となるものがなかったのですが、
ここ最近では地産地消が奨励されているのか、
地もののブランド豚や地ものブランド和牛などを利用したモノがある一方で、
海外から直輸入された代物を、美味しく調理したであろう豪勢な御節もあり、
どれを買おうかと迷っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本来の御節は保存が利いて、数日感食べられる食材が敷き詰められるのですが、
こういった御節は、如何にも魅力的な食材がラインナップされている事もあり、
数日に分けて食べようとした場合、食べ切ってスカスカになった場所には、
作られた商品並みに丹精の込められた料理が並ぶとは考えにくく、
2日目・3日目とその御節に箸が伸ばそうという意欲が沸いてはこないでしょう。
今や定番となりましたが「御節もいいけどカレーもね!」といった標語だったり、
外を歩けば年中無休のレストラン・ファストフード店・初売りのスーパー等々、
別段買い物に苦労する環境ではありませんし、
御節とお雑煮に頼って3日間ほど食っちゃ寝食っちゃ寝を繰り返す事で、
誰もが恐れているであろう「正月太り」に直面して過度にダイエットに走る分、
外に出歩く機会を設けるのも、決して悪い事だとは思いませんが、
師走の忙しなさから漸く解放された正月三が日ぐらいは、
のんべんだらりとしたいというのが大人の本音だと勘繰る以上、
その味方である御節を通信販売頼みになってしまうのは、
後々のガッカリ感と出歩く煩わしさも合致して、中々手を出さないでいます。
『御節の通信販売に頼れない』略して『せちれない』という造語がここに完成したのです。