11月25日号 『In other words』
貴重なお時間を割いてまで、
このような無駄文に目を通してくださいまして、本当にありがとうございます。
Mixiでは久し振りにこのタイトルが顔を覗かせました。
直訳しますと、『言い換えれば…』となります。
よく輸入雑貨や海外ブランドのブティックの窓ガラスに、
こんな言葉が踊っているのを見かけませんか?
『直輸入』
海外のコレクションで発表されたての衣装や装飾品を並べて、
めざといお客様に向けまして、購入意欲をそそる言葉の1つとして利用されます。
一定の顧客層はあるのかもしれませんが、
一般ピープルにとっては商品そのものが高嶺の花です。
とはいえ、以前ブランドのロゴの入った紙袋がオークションにかけられ、
そこそこな価格で競り落とされていた様子を垣間見ますと、
虎の威を借りたがる方は結構多いように感じます。
今回はこの『直輸入』に対して、違和感を感じてしまったスチャラカ路線です。
ハロウィーンとクリスマスといったイベントのエアーポケットに入っているこの時期は、
お店側の売上も若干落ちるのでしょう。
商品を売りたい側に立ちますと、少なくとも1人でも多くのお客様にご来店いただきたい。
そこで打つのが『バーゲンセール』となるのでしょう。
ですが、バーゲンセールを打つ切っ掛けがなければお客様はいらっしゃいません。
そこで、海外からバーゲンセールの直輸入がやってきました。
今年から定着を目指して盛大にやりますよという触れ込みでやってきたのが『Black Friday』。
流石に新語で若干歴史の古い大辞泉先生には載っていませんのでWebで調べますと、
発祥はアメリカのフィラデルフィアで、端的に言えば、
「感謝祭(11月の第4木曜日)の翌日の金曜日のことで、
伝統的に一年で買い物が最も行われるクリスマス商戦の開始の日である。
当日は感謝祭プレゼントの売れ残り一掃セール日でもある。
人が外に溢れて仕事が増えるため現地警察が
「真っ暗な金曜日」と呼んだことがきっかけとされる。(Wikipediaより抜粋)」とあります。
多少購買意欲がそそられたのか、その現場に足を向けますと、
衣料品関連の商品に半額のタグがつけられており、かなりのお得感を装っています。
今日が金曜日でしたので混雑感はありませんでしたが、
広大な駐車場に停めてある車が目算上、2割ほど増えているように客足は増えている模様でした。
これが両休日も続くという事を鑑みますと、結構ごった返す様子が目に浮かびます。
ですが、そこに違和感が差し込んでくるのです。
古来から日本人は『験を担ぐ』事を大切にしてきました。
それがどんなに非現実的なオカルトであろうとも、『鰯の頭も信心から』と言われるように、
「横断歩道の白い部分だけを踏んで渡る」
「勝ち始めたら、1度負けるまでヒゲを剃らない」
「靴やソックスを履く時は必ず左足から」等々、後々の「いいことがある」の為に、
験を担ごうとされる方は多いと思いますし、
勝負の世界で生きている方の中にも、こういった行動を起こしている方もいらっしゃるでしょう。
そんな『験を担ぐ』目線でこの『Black Friday』を眺めた時、
喜んで足を運ぶかと問われれば、運ばないような気がするのです。
それはBlack=黒というイメージがそれほどいいイメージとして受け取れないように感じます。
担ぐ方が黒という言葉を耳にして思いつく言葉といえば、
『黒猫が横切ると不吉』が代表的でしょうか(猫好きの皆様申し訳ありません)。
平和学習で原子爆弾に触れる時、共に出てくるのは『黒い雨』。
日本の近代史で取り上げられている
昭和大恐慌の呼び水となったのはアメリカの『Black Monday』のように、
殊更、紅白を大事にする国民性に対して黒のイメージをプラスにする事は難しいように思えます。
逸般人が思う、『黒』に対するプラスイメージといえば…
・経常収支が、○兆○○○○億円の黒字となりました(By どこかのニュースキャスター)
・仮面ライダーBLACK 及び 仮面ライダーBLACK RX
年代がバレてしまう言葉もありましたが、36歳のオッサンと幾度も書いているので、
何も恥じ入る事はありません。
直感で考えてみてもこの程度しかありませんでした。
元来原材料を輸入して加工、完成品を輸出する加工貿易がお家芸だったこの国で、
もっと魅力的な言葉に変える事ぐらい容易いように映る以上、
『Black Friday』に関しては、日本人好みの言葉に加工した方がいいんじゃないかと、
少々残念な気持ちになってしまったのは言うまでもありません。