10月31日号 『THE BACK-NUMBER』
貴重なお時間を割いてまで、
このような無駄文に目を通してくださいまして、本当にありがとうございます。
今回のTHE BACK-NUMBERのタイトルは『刺さった小骨は中々抜けない』とありました。
『ほんじつのむだぶん』を掲載する際に、その記録をTwitterに流しています。
開始時期を確認すると、もう2年。
思わずその流れに眩暈を覚えるようになってきました。
そこで、原点に立ち返ってむだぶんを綴り始めたルーツを改めてお話しようと思います。
『無駄文ライター』と自称して勝手に『むだぶん』を綴る日々を送ってはいますが、
その中で、特に私が気掛かりにしていることの1つとして、
この日記をご覧くださっている方が、
何かしら「くすっ」とできたり、「あ、またこいつアホな事言うてるわ」と
面白がってくれるような内容を書こうと懸命になっています。
この無駄文の本質は「まずは、面白く」が土台となっています。
自己満足の面白さだけを追求するだけではそれが達成されているとは到底言えませんが、
今回は強制的にそう思わされたエピソードを明かそうと思います。
あれは、確か某ゲームセンターでアルバイトをしていた時のことでした。
普段はメダルコーナーの主力スタッフだったのですが、
その日は何故か地下フロアのプリクラコーナーに配置されていました。
単にプリクラだけが置いているフロアというわけではなく、
プライズコーナーの景品の在庫を保管していたり、
清掃用のグロスを洗濯するための洗濯機もあり、
地下フロアでないとできない業務も多々あったのです。
勝手の違うフロアでの業務ですから、
まずは専門のスタッフに軽くノウハウを教えてもらいます。
兎に角、生真面目にメモを取りながら業務に当たっていました。
この『生真面目』が良くなかったのかもしれません。
全ての応対に対して「はい」しか言えませんでしたから、
流石に担当の方も息が詰まったんでしょう。
「君、何かおもろい話なんかないの?」と聞いてきたのです。
どうやら場を和ませるための鉄板ネタがあると思って聞いてきたんでしょう。
ですが、当時『生真面目』な私は言葉を額面通りに受け取ってしまい、
「すいません。ないんです」と答えてしまったのです。
こういった時は、ネタ話を捏造するのが正しかったのかは、
今となっては定かではありません。
それを受けて彼が言った言葉は、当時の私の心に深く突き刺さったのです。
「何や。つまらん人間やな」と。
今となっては、彼の指摘は的確だったなぁと思えるのですが、
当時の私は人格全てを否定されたように受け取り、
初めて『憤りに震える』という感情を味わう事となり、
その彼とは、彼が辞めるまで一言の言葉を交わすこともありませんでした。
その時からでしょうか、
つまらない人間と思われることがないように
「何か面白い事をしないといけない」事が義務となってしまいました。
あれから10年以上の時間が流れ、小骨の突き刺さった深さは徐々に浅くなりましたが、
時々彼の言葉がリフレインされ、キーボードの指を止めてしまうのです。
中々に厄介な病気を抱えてしまったなぁと苦笑いしながらも
面白い文章を求める逸般人の挑戦は続いていくわけです。