10月1日号 『引き出された言葉』
貴重なお時間を割いてまで、
このような無駄文に目を通してくださいまして、本当にありがとうございます。
のっけから頓挫しております。
いきなり結論を持ってきて何の話だと思われますが、今から過程をお話します。
以前から注視しておりましたAIによる作品分析の興味がありまして、
少しずつ新作を制作する方向性を固めていたというのは、
「むだぶん」をご覧になられている方ならご存知の事と思います。
やるからには今の自分の限界に挑戦する意図を込めまして、
物語の土台を考えて、徐々に形になっていったので、
「書き落とす」工程を挟みながらの執筆活動を開始しました。
まぁ、「むだぶん」は一時間弱で1000文字書いているんだから、
その積み重ねと考えれば、目標とされている10万文字以上は
ひょっとしたら何とかなるかも知れないなぁ・・・と思い込んでいた
逸般人の甘い考えは、ものの数時間で破綻していきます。
書き落としたものに、少々言葉を加えての執筆作業ですから捗ると思いきや、
思わぬ所で指が止まる止まる。
機械的に丸写しすればいいはずのモノが、そうは問屋が卸してくれません。
そして、何とかして形となった作品の一部を、
某サイトで文字数として算出するツールを利用してみたのです。
作品の条件は10万文字以上ですので、
文字数は多ければ多いほど良しという展開を求めていたのですが、
そこでも盛大にすっ転んでしまいました。
現実は5000文字を超えるのがやっとという結果でした。
考えてみれば何も考えないで指だけ勧めている「むだぶん」なら
1000文字以上という条件だけですので条件は軽く、
5000文字という事はそれほど大した事はないと思っていたのですが、
完全創作の10万文字という壁が如何に大きな壁だという現実を突きつけられ、
頓挫してしまうというスタートになりました。
もっと文字数を増やさないと・・・と思う一方で、
どれだけ言葉を綴れば10万時以上の作品ができるのかと頭を抱えておりましたが、
そんな時に頭の引き出しから言葉が引き出されてきました。
『まずは小さな成功を目指せ』
たとえ小さな成功であっても、それを体験する事で
そこに至るプロセスを学べ、自信をつけられる大きなきっかけとなる。
どれほど高度の技術を持ちあわせていても
新人はまずは易しい事からやらせて、「うまい、うまい、よくできた」と褒めて
自信をつけさせる事から始まります。
その小さな成功体験を積み上げて初めて大きな成功にぶち当たる事ができるのです。
私の場合、10万字以上という大きな成功を目指すよりも、
まずはこの5000文字に満たない作品でも書き上げられたという「小さな成功」を顧みず、
大きな成功を求めようとするのはお門違いなのでしょう。
5000文字だって、これを20回繰り返せば立派な10万字オーバーです。
投げ出さずに続ける事による「小さな成功」を実感できるようになっておかないと、
次の停滞で心が折れてしまう可能性も往々にしてある事を忘れてはいけません。
引き出せた言葉に改めて力を貰い、執筆活動は続きます。