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幻想入り

前回のあらすじ

部員にパシられた昇は自販機でスポーツドリンクを買った直後、謎の女性に出会い、突如拉致されてしまった。


第四話です。

ゆっくりと読んでいってくださいね。

「‥‥ッ!」

昇は慌てて目を覚ます。

心臓は破裂しそうなくらい脈打ち、額には冷や汗もかいていた。

そんな中最初に気がついたのは自分が仰向けで寝かされていて、布団をかけられていることだった。


昇は深呼吸をしながら上体を起こし、周りを見渡す。

ここはどうやら和室のような部屋で、古めかしいタンスが1つしかなかった。

昇の左側には障子があり、そこから眩しいばかりの日の光と夏を象徴する蝉の声が聞こえてくる。


一体ここはどこなのだろうか。

そう思った時、

「あら、起きたの。」

声をかけられた。

うおッと言う滅多にしないような驚き方をしながらも障子から反対側に身体を向けると、そこには桶を持った女の人がいた。

紅白の衣装に身を包んでいたが、暑かったのか、腋が丸見えだった。

昇がキョトンとしていると

「何ジロジロ見てるの。私がそんなに珍しいのかしら。」

「い、いや、そんなことはありませんが、」

「なら、そんなにジロジロ見ない方が良いわよ。女性に嫌われるから。」

と言われ、は、はいと曖昧な返事しか返すことが出来なかった。

彼女は枕元に桶を置き、昇の近くに座る。

「さて、貴方には聞きたいことがあるけど、貴方の方が聞きたいことがあるんじゃない?」

「聞きたいこと?」

「例えば、『ここがどこなのか』とか『私が何者なのか』とか『何で自分がこんなところに居るのか』とかかしらね。」

その瞬間、昇の頭の中で先程の出来事がフラッシュバックされた。

自分が自販機でスポーツドリンクを買った時、金髪の女性に出会い、そして突然落とされた。

「そうだ!俺はあの金髪の人に落とされたんだ!で、意識が飛んで、気がついたらここにいた‥‥ここはどこなんだ?」

「質問するのが遅いわね。混乱しているみたいだし、順番に言っていくわね。」

と言いながら1つずつ答えていく。

「まず、『ここがどこなのか』。ここは『博霊神社』。一応、私の家よ。

次に『私が何者なのか』。私は『博霊霊夢』。この『博霊神社』の巫女よ。

最後に『何で貴方がここに居るのか』。貴方がどうやって来たのかは知らないけど、私が帰ってきたら、貴方が賽銭箱の上で倒れてたのよ。それを何とかこの部屋まで運んできて、寝かせた訳。

ここまで理解できた?」

と彼女は昇に聞いてくるが、昇は困った顔をしていた。

「何?何か引っ掛かるような所があった?」

この時、昇はある1つの考えがあった。

「‥‥あの、確認したいのですが、ここは『博霊神社』で、貴女は『博霊霊夢』さんですよね?」

「そうだけど。」

だけどそれは考えたくなかった。

「‥‥偽名とかではないですよね?」

「何で偽名なんか使う必要があるのよ。」

何故ならその考えは、

「じゃあ、まさか、ここは‥‥」

ここは普段の日常とは限りなくかけ離れた所にある普通ではあり得ない場所。

「『幻想郷』‥‥です、か?」

「そうよ。よく知ってるわね。」

妖怪と人間が共存する夢の理想郷『幻想郷』だった。

それを聞いた瞬間、身体から力が抜け、放心状態になってしまった。


これから一体どうなるのだろうか。

昇の頭の中は様々なことで一杯だった。

しかし、一番心配だったのが、あの時、金髪の女性が言った言葉。

「あなたに用がありますが、あなたの御友人にも用がありますわ。」

つまり、それはアイツらもこっちに来ている可能性があるということだ。


昇はそれが一番心配だった。



ーーーーー続く。

第四話、終了です。バリカタ愛好者です。

今回の話は、主人公の初めての接触です。

書いているうちに、

「何、書いているんだ俺‥‥。」

となることもしばしばありつつ、何とか仕上げることが出来ました。


実はこの話では霊夢さんではなく、萃香さんを出そうと思っていました。

ですが、急遽内容を変更して霊夢さんに出ていただくことになりました。


萃香さんは接しやすいイメージがあり、書きやすかったのですか、のちのシナリオが思い浮かばなかったので霊夢さんにしました。


優柔不断ですいません。


ではこれで終了させて頂きます。

来週の木曜日にまたよろしくお願いいたします。

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