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こんなはずじゃあ

作者: N31

うちにはいつも、食べきれないくらいリンゴがある。

誰がそんなに買ってくるのか知らないけれど、やっぱり、食べきれなくて残ってる。

腐らせて捨ててしまうくらいなら、鳥にでも喰わせてしまえ。

そう思って見ていたら、本当に鳥にあげてる奴がいる。

庭の木の枝に、リンゴ半分突き刺して。

そしたら来る来る、名前は知らんが大きい鳥が食べに来る。

もともと体が大きいせいか、驚くくらいたくさん食べる。

いい喰いっぷりにニヤニヤしながら見ていると、一日が巡る度、予想通りに太ってく。

そうしてその日、そろそろいいかと庭に出て、ひっそり隠れて鳥を見る。

こいつ鳥かと思うくらい。

まるまると太っちゃって。

もう……。


もう! 我慢している時じゃない!

びゃっと飛び出てくわっと噛み付き、暴れる鳥を押さえ込む。

こいつはきっとこう思う。

こんなはずじゃあ。

ニヤニヤせずにはいられない。

おや? あれはなんの声だろう。これはなんの影だろう。


うっ、と思った瞬間に、首根っこを掴まれて、誰かに体を持ち上げられる。

そのまま空へ浮き上がる。

鳥は口から逃れて飛んでった。


こんなはずじゃあ、なかったのに。

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― 新着の感想 ―
[一言] なんだか上手い書き方だなーと思いました。 テンポが良いのかな。
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