第五章(3) 予定が早くなった、だけ・・・・ By カミラ
スタンリー・エリオット様と連絡を取るようになってから、私はよく伝書鳩を飛ばすようになりました。今、私の部屋には伝書鳩が来たので、窓の方へ近づいたその時でした。
パシュ!
その音と共に、私の頬に温かいものが触れました。
この音は、銃?私は撃たれていない。だとしたら・・・・。
見ると、床には鳩が血を流して死んでいました。
私は状況を理解するのに時間を要しました。
『こんにちは』
この時、声が聞こえてきました。声は死んでいる鳩の足についている何かから聞こえていました。
『ふふ、驚いているわね』
こちらの様子まで伝わって・・・・
まさか、映像まで見られている?!
『今日までご苦労さま』
「な、なんのお話ですか?私の仕事は・・・・」
『ご苦労さま。この言葉の意味、わかるわよねぇ?』
わかりたくない。わかりたくない。だけど、私にはわかってしまう。
「分かりました。後ほど、約束のものを受け取りに参ります」
仕事が終わったら、私はこの人の元にあるものを取りに行って、願いを叶えてもらう。
それが、予定より早くなっているだけ。
ただ、それだけ・・・・。
『その必要はない。話は以上だ』
ひ、必要がない?
「お、お待ち下さい!それでは私は・・・・!」
『わざわざ受け取りに来なくとも、手元にあるではないか』
手元にある?これは私のものではない。
「い、いえ。これは私のものではなく・・・・」
『早く逝け!姉の様に私の手で逝きたくなければ、午前中にな』
その言葉を最後に、音は聞こえなくなった。
私はそれを窓から投げ捨てる。
午前中に死なないと、私も姉の様に・・・・あれ?
そもそも、どうして私が死ななければいけないのだろう?私の仕事は、彼女の死を確認して報告すること。私はその褒美として自らも死に、姉と再会させてもらう。
そのはずだ。
さっきの言い方はまるで私に褒美をあげる、と言っているようなものだ。
どうして?まだ、仕事は終わっていないのに。
そこまで考えた時、私は部屋を飛び出していた。




