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第三章(4) ドレス

「だ、だけど・・・・」

「これ以上、パーティ用のドレスは必要無いでしょう?」

「でも、孤児院への寄付が・・・・」

あ・・・・

「作品を寄付していることは調べればすぐに分かってしまわれます。今更、リメイクしていることを隠すことは出来ません」

「そ、そうね。私が今、パーティ用のドレスを着ると、更にパーティ用のドレスが増えると言いたいのね」

「はい。正直、今の量でも十分ですし、これからはリメイクしている時間がありませんから、増えると困りませんか?」

「確かにそうね」

そうでした。私は今までと違って日中、カフェで働くことにしました。それはつまり、リメイクする無くなってしまったということでした。

「で、でも、リメイクをしているなんて、お、お怒りになられないでしょうか?」

自分が選んでいたドレスが、本来の目的で使われないどころか、リメイクされているなんて知ったら・・・・。

「ここに来られた頃、レイルズ公爵様へ作られた刺繍入りのハンカチがありましたでしょう?」

「え?ええ」

「本日、渡されてはいかがですか?堂々とプレゼントしてしまえば、怒るに怒りにくくなると思います」

お飾り妻の私なんかが作ったものなんて、公爵様は喜んでくださる訳が無いわ。

「・・・・それ、どこにあるか覚えている?」

「はい。こちらに」

カミラが場所を覚えていなかったなら、プレゼントしなくても良くなると思っていたのに、カミラは場所をしっかり覚えていたようだ。

「今を逃すと、一生渡せなくなりますよ」

その言葉に、私はカミラと目を合わせた。

そうでした。私は余命が少ししかありません。もし、今を逃してしまったら、次に、私は生きていないかもしれません。

「さ、ドレスをお選び下さい」

「そ、そうね。それなら・・・・」

私はパステルカラーの緑色のドレスを着るとこにしました。カミラは私のドレスに合わせて、コーディネートをしてくれました。

「いつも通りの貴方様でいて下さい。大丈夫ですよ、後ろにちゃんと私もおりますから」

さ、出来ましたよ!とカミラが鏡を開くと、そこに映っていたのは、いつもと違う雰囲気の私でした。しっかり整えられていることが分かります。

「な、何かあったらちゃんと助けてくださいね、カミラ」

「はい。もちろんです」

カミラのその言葉を聞いてもまだ不安が消えなくて、そのことにまた不安を覚えたその時、公爵様がお戻りになったとの連絡を受けたのでした。

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