表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/59

序章(1) お飾り妻の日常

私は今、カミラという一人の女中と共に自室の掃除をしていました。

なぜならそれは、不用のドレスを探すためです。私はこの公爵家に嫁いでから、いつも、不用なドレスをリメイクして孤児院に寄付していました。


私がこのレイルズ公爵家に嫁いで間もなく一年が経とうとしています。しかし、私は結婚式のその瞬間以来、夫であるレイルズ公爵に会っていません。結婚式の後すぐに公爵はお仕事に行かれたので、初夜の夫婦の時間はありませんでした。食事も寝室も別で、パーティなどへの出席もしなくていいとのこと。私はいわゆるお飾り妻になってしまったのです。


それにも関わらず、必ず月に二着、ドレスが贈られてくるのです。普段、屋敷で着れそうな物なら良かったのですが、大半がパーティ用のドレスでした。捨てることも考えましたが、キレイなドレスなので、得意な手芸でリメイクすることにしたのです。



「ふぅ、これでドレスは全て出し終えたわね。どのドレスで作品を作るか考えないといけないわね、迷うわ」

「さようでございますね」

「早く作ってしまわないとね」

「そうですね、あと半年しか生きられませんものね」

「え?」

「お忘れですか?」

急に言われたことに戸惑う私に、カミラが見せてきたのは、小箱の中の小さな瓶でした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ