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孤児院での思い出~過去を憂う~

新聞に載っている事件を見て、眉をひそめる零。

フエを呼び、語り始める──




「……」


 自室で新聞を見て、零は眉をひそめていた。

 内容はこうだ。


『○×孤児院、実は新興宗教とつながりがあった! 孤児達を生け贄と称して殺害し、何かに捧げていた模様、子ども達の骨は新興宗教団体の裏庭から見つかる! 新興宗教団体は関係者は皆死亡、孤児院には行政の手が入る』


「これ、フエだろう」

「あ、分かった?」


 天井からいつもの如くぶらんとぶら下がり現れたフエに、零はため息をつく。


「孤児院か……」

「そういや零さんは孤児院育ちだもんね」

「そうだ」

「孤児院の思い出とか何かある?」


 天井から落ち、回転し、床に降り立ったフエは、零の膝に肘を乗せて、床に膝をつく格好になった。


「無いと言えば嘘になる」

「へぇ、どんな?」

「……兄のようにしたって居た子がいた」

「へぇ、どんな子」

「そうだな、荒井によく似てる」

「慎次と?」


 零の言葉にフエは驚いたように目を丸くさせた。


「ああ、よく似ている」


 零は懐かしそうに告げた。


「その人は?」

「死んだ」

「え」

「警察官に私がなって最初の異形事件の犠牲者だった」

「……」


 零の言葉に、フエは無言になる。


「警察に居たままでは異形事件に何もすることができない、だから私は警察を辞めて特殊捜査権限を手に入れた探偵になった」

「あー、だから銃もって歩けるんだもんねー」

「そういう事だ」


 フエの言葉に、零は頷く。


「あの赤い色を覚えている、あの凄惨な死に方を忘れられない」

「……零さん」


「もう少し早く、お前達と接触していれば、あの人は死なず、子どもと奥さんも嘆かずにすんだと思うと、胸が痛い」

「あの時は、零さんが積極的に異形に関わらない限りこちらも関わらない方針だったから……」

「……ん? 待て、それなら異形性の発露はどうしたんだ」

「異形殺ししまくって発散してた」


 何でも無いように言うフエに、零は額を抑えた。


「やれやれ、それが今はこうか」

「『花嫁』さんのお力のおかげで、何事も無く過ごしているよー」

「番いには『浮気者』と言われてるのに?」

「う」


 図星を指摘されると、フエは言葉に詰まらせた。

 そして零はなんとも言えないような顔をした。


「まぁ、仕方ないから少しは手心を加えてくれ」

「いやー、アレでもかなり優しくしてるつもりだよ」

「お前にじゃない、ロナクだ、彼奴毎回噛み傷残しやがる」

「OK把握、ちょっと行ってくる」


 フエは居なくなり、零はため息を着いた。





「ぎゃああああああああああああああああああああああああああ!」


 めきょめきょと骨を折られ、頭を鷲づかみにされロナクは悲鳴を上げていた。


「私達何度も言ったよね、かみ癖直せって」

「だって、噛みたくなるんだ……ぎょえええええええええ!」


 生々しい音を立てて、頭部が破壊された。

 脳漿や脳みそのかけら等が飛び散る。


「次やったら股間潰すからね」

『ねーちゃんたすけてフエが怖い!』

『ごめんなさい、全面的に貴方が悪いから助けられないわ』

『うわーん!』


 体の口から声を出し泣きわめくロナクをフエは冷たく見つめ、どうしようもできない雰囲気をロナは纏ってロナクの方を向いていた──







零が何故異形特化型の探偵という存在になったかを此処で明かします。

当時の警察では無理だったのでしょう。

また、フエ達も善人ではないので「花嫁」である零が関わらなければ何もしない方針だったのでしょう。



ここまで読んでくださり有り難うございました。

次回も読んでくださると嬉しいです。

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