表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

77/238

探偵療養中~無理する「花嫁」~

無理をし、怪我をした零を治療するマヨイとフエ達。

フエは何故呼ばなかったと問い詰め──




「全く……」

「うー……」

「どうして無理するのかなぁ?」

「すまん」


 ベッドで横になって筒状の何かに包まれている零に、フエ達が呆れたように言った。


「私ら言ったよね、無理せず呼べって!」

「呼ぼうかどうか迷った」

「迷ったら呼ぶ!」


 フエは怒って言う。


「マヨイ、怪我の様子は?」

「う!」

「よし」


 ずるると筒状の何かが抜けてパンツ一丁でべとべとになった零が現れた。


「シャワー……」

「お風呂に入る! つか入れる!」


 フエはそう怒鳴って、零を風呂に入れ髪の毛を洗い、背中も洗い、流し、ちゃんと浸かって温まったのをみると風呂から出ていいサインをだした。

 零は風呂から上がると、体を拭かれ、下着と寝間着を着用させられる。


「ほれ、飯だ」

「……こんなに食えないぞ」


 どっさりと出された料理の数々に零は眉をひそめる。

 それを見てフエははーと息を吐き出した。


「零さん、余ったら紅姉さんが責任もって食べるから食べれる分だけ食べてちょうだい、というかできるだけ食べて」

「分かった」


 フエに言われて零は食事を取る。

 分厚いステーキを一切れ、白いパンを二つ、サラダを少々と、デザートを一つ手をつけた。

 そしてスムージーを飲む。


「もういい?」

「本当?」

「本当だ」


 そういう零に、フエはなんとも言えない顔をしてから、紅に残った料理を持って帰るように言った。

 紅は指を鳴らし、料理をその場から消した。


「もう食べた」

「相変わらず早いよね……ってか持って帰るように言ったよね?」

「皿はこの家にある物を使ったからな」

「お皿とかだけは大量にあるのね……」

「もらい物だ」

「そうなん」


 フエはそう言うと、皿を全て洗い出した。

 コップも。


「なんか家政婦みたいだな」

「しょうがないでしょう! 零さんの私生活が破滅的なのに、命知らずすぎるんだから!」


 紅に指摘されフエは怒鳴ってスポンジを握りしめる。

 本来なら圧縮されて使い物にならなくなるはずだろうが、フエの理性がそれを防いだ。


「いっそ家政婦兼ボディーガードになったらどうだ?」

「そしたら柊さんに浮気者と言われる、辛い」

「実際浮気者だしな」

「あーあーあー‼ きこえなーい!」


 紅とフエのやりとりを見てぽかんとしてるマヨイ。

 一方自分の事が原因だというのに、零は苦笑した。


「零さん、何笑ってるの⁈」

「いやすまない、おかしくてついな」

「こっちは大変なのよー!」


 フエが声を張り上げる。

 零は吹き出した。


「なーして吹き出すの!」

「いや、何。異形から恐れられる異形の子のこんな場面を見られるのは少ないだろうなと思ったら笑えてきてな」

「もう……次は気をつけてよ」

「分かってる」

「しばらく安静ね、仕事はレオンとニルスの二人に任せる事」

「分かってる」


 そう言って零はベッドに横になり、眠りに落ちた。

 それを見て、フエは零に近づき、唇をぷにぷにと触る。


「ふーんだ、こっちの気も知らないで」

「フエ、異形が出たらしいぞ」

「分かった行く、行こう、マヨイ」

「うん!」


 そう言って三人は部屋から姿を消した。

 静かな寝息だけが部屋に響いた──







異形の子等のこんな一面を見れるのは異形の子等と「花嫁」である零だけでしょう。

そして零もまた分かっていてだらしない一面を彼らに見せているのかもしれません。


ここまで読んでくださり有り難うございました。

次回も読んでくださると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ