反省会~花嫁を加害した罰~
零はベッドの上で大けがをして包帯だらけで横になっていた。
その理由とは──
「……」
零はベッドの上で足をマヨイの使い魔に包ませていた。
体中包帯だらけでぼろぼろなのをマヨイがペロペロとなめていた。
「「うちの馬鹿連中が申し訳ない」」
蓮と康陽が菓子折を持って謝罪していた。
「いや、アレは私のミスだ、はっちゃけているのを計算に入れず行動した結果だ」
「で、でもそれを止められなかったのは私達だし……」
「そうだな……」
「彼奴らと付き合いが長いのは私だ、蓮ともな。その上でミスしたのだ」
「うー……」
マヨイはベタベタと唾液を傷に塗りつけていた。
傷はソレで綺麗に消えていった。
「まぁ、とりあえず今日は安静にする。骨折ったしな」
「それがいいよ……」
「それがいい……」
蓮は傷の手当てが終わったマヨイの手をつないで事務所の二階を立ち去った。
マヨイは手をバイバイ、という風に振っていた。
零も手を振り替えした。
「反省タイムだ、さて何か言うことは?」
「久々に爆薬使って良いと言われて火薬の量を間違えました……」
「なんかテンションハイになって使い魔達を暴れさせすぎました……」
「いじめっこたちがいたからがまんできなかったの」
りらとジンとフエが正座させられていた。
「りらは感情を制御できないから制御できるようにしていこう、あと反省文も書くように、いいね」
「はい」
「りらはそれで終わりだ、行って良し」
「うん」
りらは反省文の紙を受け取ると、その場を立ち去った。
「ジンは久々だから火薬の量を間違えることはあるだろう、だが事前に練習する場所は教えていたはずだ、今後は爆薬を使う前にそこで練習しろ、あと、お前も反省文を書くように、いいな」
「はい……」
反省文の紙をジンに渡す。
ジンは受け取ると立ち去っていった。
「さて、この問題児だが」
「あ、あはははー」
「何故、あんなにはっちゃけていた?」
「いやぁ、行く前の柊さんが可愛くて少しハッスルしすぎて、で気がついたら零さんいるの気づいてやべ、ってなった時はもうアウトで……」
「よしギルティ。お前は反省文など生ぬるい懲罰部屋だ」
「ちょっとー! その間の柊さんの世話だれするのー!」
「お前の使い魔に事前に指示は出しておいた、一週間懲罰部屋で反省しろ!」
「酷いー!」
「酷くない!」
紅はフエの首根っこを掴み、懲罰部屋の前に行き、扉を開けて放り込んだ。
「みぎゃー!」
懲罰部屋から盛大なフエの悲鳴が上がった。
「──という訳で、一週間は会えんぞ」
「そ、そんな……」
いつまでも帰ってこないフエに疑問を感じた柊が、紅の元を訪れ、紅は事情を全て説明した。
柊は項垂れる。
「文句を言うならあの馬鹿が帰ってきてから言え。番いがいるから一週間ですませたんだぞ、居なかったら一ヶ月だ」
「そ、そんな……」
柊は再び項垂れる。
「お前にも、原因はあるのだぞ。フエが仕事の時あまりフエを調子こかせる……否、はっちゃけさせるような仕草はやめろ」
「……」
柊は泣きそうな顔をする。
「その顔は止めろ、彼奴はやってはならないことをやったんだ」
「やってはならないこと?」
「『花嫁』を直接もしくは間接的に傷つける行為をすること」
「そんなに『花嫁』が大事なのか⁈」
「大事だ、番いを持たぬ私達にとっては特にな」
「……」
「番いを持つ奴らにとっても大事なのにこの失態、許されざる」
「……『花嫁』が羨ましい」
「そういうだろうな、だが『花嫁』であるということは異形にも狙われる事を意味する、今回は危険だったのに、より危険にさらしたんだ」
「だったら保護でもすればいい!」
柊がそう言うと、紅は首を振った。
「できない、私達は『花嫁』が嫌がることはできない。だから守るしかないんだ」
「『花嫁』は異形性の発露には応じるのに?」
「それは向こうの慈悲だ、そうで無くては誰かを傷つける、近しい者なら番いとかな」
「……」
「だから『花嫁』は応じるんだ」
紅の言葉に、柊は唇を噛みしめた──
精神的に我慢ができないりらと、久しぶりだから火薬の量間違えたジンはともかくフエは自業自得でしたね。
また普段は誰よりも強いフエが甘んじてそう言う部屋に入るということは「花嫁」である零の存在はそれほど重要な存在とも言えます。
ここまで読んでくださり有り難うございました。
次回も読んでくださると嬉しいです。




