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諸悪の根源は……

ロナの影に封印されげんなりしているロナク。

そんなロナクにさらなる罰が与えられる──




『ねーちゃん、俺いつまでこうなの』

『貴方が反省するまでよ』

『うへぇ』


 ロナは自身の影に封印されているロナクに語りかける。

 彼は反省していないようだった。


『反省していない貴方を姉さん達が解放するとは思えないわ』

『マジかよ、やってらんねぇ』


 ザク!


『ぎゃー!』


 影をナイフで刺され、ロナクが悲鳴を上げる。

「はんせいしないろなくおにいちゃん、わるいこ!」

「わるいこ!」

 りらとエルがざくざくとナイフで影を刺す。


『いだいいだいいだい‼ マジでいてぇんだから辞めろチビ共‼』

「アンタが反省してたらこんな目に遭わずにすんだのよ」

『げ、フエ』


 其処へ、封印した張本人であるフエが姿を現した。


「言っとくけど、私アンタからのチクリであったニルスの件で機嫌悪いからね。言葉には気をつけな」

『うわー! 八つ当たりだー!』

「じゃかあしい!」


 フエがロナの影を蹴る。


『ぎゃああああああ‼』


 ロナクが悲鳴を上げる。


「りら、エル、遠慮せずざくざくやっちゃいなさい」

「「はーい」」


 フエの言葉に、りらとエルは再びザクザクとロナの影を指し始める。


『いだいいだいいだい‼ 本当、いい加減にしろよ‼』

「何でアンタにキレてるか分かる?」

『わかんねーよ!』


 フエの問いかけにロナクは影の中から怒鳴った。


「ニルスに聞いたんだけどね──」

『何を』

「アンタ、悪意が無くて暇だ暇だわめいて五月蠅かったみたいじゃないの」

『げ』

「ニルスもじゃあ悪意を唆してやろう破滅させてやろうってなったんだってさ!」

『え、えーと』

「お前が余計なこと言わなかったらニルスはなんもせーへんかったんじゃボケ!」


 フエは怒鳴ってロナの影の中のロナクを思い切り蹴り飛ばした。


『ごぶぇ⁈』

「アンタの所為で私らの仕事は増えるし、零さんはなんか調査依頼とかで大変になったの!」


 フエは怒鳴り散らす。


『フエ姉さん、怒鳴るのもほどほどに……』

「ふえおねえちゃんこわい」

「ふえおねえちゃんこわい」


 りらとエルがロナに抱きついていた。


「ああ、ごめんね二人とも──」


 フエは二人を抱きしめて頬ずりする。


「二人に怒ってた訳じゃ無いのよ」

「ほんとう?」

「ほんと?」

「本当本当、そこのロナクに向かって怒ってたの」


 優しい表情でフエは二人に言い聞かせる。


「さぁ、お兄ちゃん達が待ってるでしょう、お部屋に戻りなさい」

「はーい」

「はーい」


 りらとエルは部屋へとぱたぱたとはしって戻っていく。


「さて……」


 二人が遠くに行ったのを見て、ギロリとロナの影の中にいるロナクを睨み付ける。


「この落とし前どうつけてくれる」

『え、えーと、封印されてるからじゃ、だめ?』

「だめに決まってるでしょう、この馬鹿がー‼」

『ぎゃああああああ‼』





「だめに決まってるでしょう、この馬鹿がー‼」

『ぎゃああああああ‼』


「またフエとロナクか」


 紅はパソコンをブラインドタッチしながら呟く。


「まぁ、今回の件はロナクが全面的に悪いから放置だな」


 紅はロナクの悲鳴をBGMにするかのようにパソコンと向き合い続けた──







ロナクは余計なことするからフエも怒るんですよね。

大事な「花嫁」さんに手間かけさせてって気持ちが強いです。

チビっこ達はロナクが何か悪いことをしたのを理解しててざくざくやってました。


ここまで読んでくださり有り難うございました。

次回も読んでくださると嬉しいです。

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