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98.料理は格闘技

小麦粉には種類がある。硬質小麦と軟質小麦そして中間質小麦。


麦自体の硬さだ。


もしかして全部用途違うんじゃね?


バーナにある麦も色々種類がある。混ぜずに製粉し判るようにしとけ。いつか研究するから。


まさに鶴の一声。見た目、品種別で製粉されている。







こんにちは。引き続きお送り致します。私です。


ばーん。っていらないって。どうせ変わらんのだろうって。

ひどくない?そりゃ変わってないけど。


うん。ここの領主、ってか彼氏は天才だ。よくぞ品種別で製粉していてくれた。

後に自分で研究する用だったらしいけど。私は小麦料理の開発許可貰ってるもんね。楽しみにしていたんだろうけど関係ない。私の目の前に置いた方が悪い。


というわけで。作りたいのは麺類!


まずは、、、当然パスタ!西洋といえばパスタでしょう。使う等級は相変わらずの3等級。だって安い。みんな気軽に使えるし普及しやすいだろうから。


で、小麦粉はたぶん強力粉っぽい物を使用する。だって何とか粉って探し出すの大変そうだから。粉の判別は同量の水で軽く練ってみて判断している。たぶんまとまりが悪い方が強力粉な気がする。合っているかはわからない。



で材料になります。強力粉っぽい、、、もう強力粉で良いや、塩を少し、卵と植物油、そして水!

まず卵一個と植物油ちょっぴりと水を卵より少ない位入れて混ぜときます。


次に強力粉150g位?に塩を少し入れて軽く混ぜます。中央に窪地を作って。


そこに様子を見ながら卵水を入れて混ぜていきます。


、、、大中小のさじを注文しましょう。あと小型の秤。私が基準を作るんや。


まとまるまで練ります。こねます。こねます。


どの位こねればいいんだろう。なめらかになるまでこねてみる。


んで濡れ布巾をかぶせて冷暗所で数時間寝かせる。冷蔵庫でそこそこ寝かせてたようなのを見たことあるなあ。大丈夫かなあ。



3時間ほど待ってみた。そして取り出したるは麺棒!調理台に小麦粉を振って、生地を伸ばす、、、硬い!

異世界なめんな!身体強化!ハハハハ。楽勝楽勝。1mm位の薄さまで伸ばすんよ!


で打ち粉をして折りたたんで。超細く切る。目標2mm以下。ほぐすと。スパゲッティ、、、良かった。麺っぽい。まあ、マカロニとかペンネとかもパスタだから失敗しても良いんだけど。一応みんなにも説明。ショートパスタ。ロングパスタ。面倒ならパスタ。


お湯に少量の塩を入れて沸騰するまで待つ。


問題はソースだ。教室にある材料。出来れば麺本来の味を引き立てるなんて博打を初回でやる冒険はしたくない。それっぽく美味しく出来ればいいんだ。


お湯が沸いてしまった。麺投入。軽くほぐすように茹で上げる。箸便利。様子を見ながら指で押しつぶしてみたり口に入れてみる。ここだというタイミングでザルにあける。


一本食べてみる。見守ってくれていた講師達にも勧めてみる。う~ん。うどんっぽいような気がしなくもない。次は水抜いて卵増やしてみよう。


ホントはソースを先に作るべきだったんだけど。仕方がない。サクッと作るか。フライパンに生クリームを投入。んで卵黄を入れる。塩を少々。混ぜる。温めながらひたすらかき混ぜえる。かまどの火だから弱火は難しいけど気持ちは弱火で絶対混ぜる手は止めない。でちょっとモッタリしかけたら麺を入れちゃう。


チーズ無かったんだ。あるんだけど用意し忘れたんだ。というわけで最後に胡椒を振りかけて終了。


簡易カルボナーラです。みんなで試食。普通に美味しい。みんなも美味しそうに食べてる。



後日、再度挑戦してみた。麺は水無し。今度は確実にチーズを用意してカルボナーラ完成。濃厚でとても美味しかった。みんなの反応も好評!

これがカルボナーラスパゲティや!


ベーコン開発急ごう、、、







もっと簡単に作れる麺料理があったわ。


「水は足りない位で十分です。硬めにぼろぼろと崩れるくらい。」


材料は強力粉、塩、水。終わり。


「そして無理やりまとめましょう。掌底で押しつぶすように。」


うどんだ。これほど簡単に作れる麺類を忘れるなんて。


「まとまってきたらこねる作業です。体重をのせこの様に。身体強化を使えればなお良いです。そうですねえ。旦那が浮気した時を想像し、憎しみを込めて首を押さえつけるようにするのがわかりやすいかもです。」


シネ!シネ!シネ!シネ!、、、別に彼氏に不満はありませんよ?想像しただけです。

ええ、皆さんも鬼気迫る勢いでこねてますが想像です。想像力が大事なのです。

若干数名本気でヤリたい表情な気がしますが、すべて想像ですから。


「この様に、台に叩きつけるのも良いでしょう。殴るのもアリです」

バン!バン!ドスン!生地を台に叩きつけ、殴る、殴る、殴る。この!浮気者!シネ!シネ!シネ!

、、、ですから想像です。他の方もきっとそうですよ。


「力が足りない方は。このように濡れ布巾で包んで皮袋に入れて、、、こうです!」

ゲシッ!ゲシッ!ガシッ!足で踏みつける。そうです。抉るように踏む!ヒールの踵で踏みつぶすように。浮気をする奴には死を!シネ!シネ!シネ!

、、、何度言えば良いのですか。私は愛人で貴族になるのも奥さんの地位も断っている位ですよ?ミネーヴァさんとだって仲良いですし。だから想像なんですよ。

じゃなきゃ、か弱い私達は力を込めて練るなんて作業辛過ぎます。


「ご家庭でやる時は是非旦那の近くでコネましょう!愛情を込めて叫ぶのです!『この浮気者!』これでより一層美味しくなることでしょう。」


だからなんの不満も無いってば。彼女達を煽ってもいないってば。女の子は力が入り辛いのよ。だから一番力が入ることを想像したら良いかなって思っただけ。



「この様に生地に艶が出てきたら完了です。あとは冷静になるように冷暗所で濡れ布巾で包んで生地を休ませます。」

良いんです。その方が分かりやすいですから。


生地を寝かせている間につゆ作りです。本当、この領、彼氏凄すぎるわ。醤油、昆布、煮干し。清酒もある。昆布と煮干しで出汁をとって。醤油と酒で味を調えたら麺つゆ完成。


え?説明が簡単すぎないかって?えっと事細かに説明する必要ある?昆布で出汁を取る時は煮立たせないとか煮干しは頭を取ってとか?アルコール飛ばしてとか?

そんなくだらない説明したくないんだけど。味って好みあるから味見しながら調整しか方法無いと思うし。



「は~い。一時間ほど涼しい所で休ませたこの生地を薄く伸ばしていきます。配ったこの麺棒でこの様に、、、そうです!そうです!旦那を押しつぶしてしまう気持ちで!」


お前は彼女たちの旦那に恨みでもあるのかって?

ありますよ?

彼女たちの旦那は彼氏の部下とか派閥の当主達。比較的優秀それは認めます。必死にサポートしているのも分かっています。


ですが本当に優秀で、覚悟を持っているのかってのが疑問なんですよ。もし優秀であれば彼があれほど疲れる事は無かったでしょうし。デートの時間ももっと取れるはず。


覚悟があれば彼の汚名と同等、もしくはそれ以上の汚名を被れたはず。他領に行ったときに領主に近づいた理由で切りかかったり。領主に変な視線や態度をとったという理由で切り捨てていればそれ以上の汚名などたやすく手に入ったはずです。


派閥の当主だって同じです。同じような理由で切りかかる、切り捨てるを繰り返せば過激派どころか今頃残虐貴族集団とかで彼の汚名は霞んでいたはず。


覚悟が足りないのです。


、、、すみません。じつはこれ彼女達の不満だそうです。領主様が名声を捨ててまで領地や領民を守っているというのに我が旦那が情けない。そんな気がすると。

なんか教会のにおいがします。



ええっと気を取り直して打ち粉をして折りたたんで、そうですね。5mm程度の幅で切ります。ほぐして。沸騰した大量のお湯に投入です。湯で時間は10分ちょい程度でしょうか。


一度ザルに上げて。鍋に水をはりながら。今度はうどんを水で洗います。大丈夫です。ゴシゴシと麺同士でこすり合わせるくらいの気持ちで。これを水で締めると言います。目的は表面のぬめり取りとコシを出すことです。



水気を切り。器に移しましょう。このままザルでも風情があってよろしいですが。その時は下に何か皿などの器を置いて水受けを作ってあげましょう。


あとはこの麵つゆにつけてこの様に。


ズズズズ!


うん、美味しい!歯を押し返すような弾力。ツルツルでなめらか。

、、、だいぶコシが強い気がしますが。


皆さん。イカソーメンでだいぶ啜るという行為に抵抗がありませんねえ。西洋の方はってよく聞きましたが、、、そもそもここって西洋ではなく異世界でした。

そもそもマナーを作っている側でしたか。


考察に移る前にさっさと暖かいスープにいれたうどんを提供します。冷ときたら温も当然出しておきます。料理法の基本は私が作る!







派生は認める。だが基本は私だ!

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