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94.お供

清酒のお供にオツマミを。


やあ。久しぶりだね。そう、久しぶりなんだよ!


ロイ様参上!



貴様は前回悲鳴をあげなかった。お前は期待はずれだ。



、、、おっさん、コイツラ処するべき!処するべき!


我慢しろって?王国法が通じない奴らだって。

そんな。貴族の威厳が、、、


え?こいつら貴族理解してない?どうせすぐ勘違いして貴族に処される。



プッ。ざまあ!貴族知らねえ雑魚どもめ。貴族がいる社会に飛ばされてさっさと処されるべき!







ん?んなことはどうでも良い。酒のつまみさっさと釣りに行くぞと。


清酒。ああ。濁ってない酒ね。絞ったやつ。準備したよ。

鳥の卵よ~し。ねえ。卵なんてなんでいるの?

醤油よ~し。なんで調味料もっていくん?


地産地消。当たり前!


、、、はあ?その地で得たものはその地で消費する?意味わからんけど。

恋人二人を誘った意味!


一人じゃ寂しいじゃないかって。


じゃあ、なんで夜中なんだよ!二人共眠そうだよ!可哀想だよ!



夕マズメと朝マズメ。はあはあ。ほう。なるほど。

、、、なあおっさん。この原理どう二人に説明しろと?


誰もいないこの時間を二人とのんびり過ごしたかったと。


つ、通じればいいよね。







通じました!ロイ君大勝利!おっさん俺のおかげとか言わない!


で?、、、クラーケンの子供釣るの?マジ勘弁なんだけど。

違う?種類が?疑似餌?そんなん持ってきてないで?


魔石?刻印術で?光?そんなんでええの?いや。出来るっちゃ出来るだろうけどさ。普通に餌に刻印術とか初めてなんだけど。


で、彼女ご所望タイコリールの出番。


、、、不要ですかい。光魔法を仕掛けた餌が沈んだら分かると。


で釣り上げたら?メグたんに渡せ?鮮度を生かした物が食べたいと言えと。材料を見せながらって。卵と醤油しかないや~ん。







おっさん!マジ美味えな!これ。これだけでこんだけ美味くなるん?なんで?

白身を使わないのが納得いかんけど。


メグたんに聞いたらむしろ何故この組み合わせを持ってきたと聞かれたが。目についたものを持ってきたと言ったら。残念がられた。野菜も欲しかったと。


おっさんが薬味なぞ邪道と言ってる。俺は美味しいから良いけど。なんだろう。ツルツルしててサクサクしてて、黄身が濃厚で。醤油とあってる。


酒で流すと。うん美味い!


でも、この触手と内臓捨てるん?え?混ぜて焼くの?大丈夫なん?食べれるん?


んん。そこまで美味いかって聞かれるとそうでもない気が。え?おつまみだから酒で流すんだと。はあ、へえ、ほう。美味い!


理由が意味不明だが美味い!ん?なんで?なんで美味くなるん?味覚?へえ。なるほど味蕾ね。違いと。後は好みって言うのがまた適当な。








「小麦さえ使えればもっと料理の幅は広がるのに。」


、、、おおおおおお、おっさん。どうしよう。とうとう言われちゃったよ。


そもそも麦の粉売ってないわけじゃない。高いだけ。お値段と相談してみんな安いコメ食ってるだけだろ。


なんでこのタイミングなんだ?、、、天ぷら?

なるほど。そうかあ。そう来るかあ。


確かにもう麦にかかる税金じゃ意味なくなるんだよなあ。麦じゃなくて収益に税金だからなあ。



元々の王国の税金って確か麦の相場があってその領地で見込める収穫量を計算し売却した場合の金額の2割をもしくは物納で国に納めるって手法だったわけだが。これ、なんで麦だったのだろう。


麦の収穫少なくて他の作物が育ちやすい土地だってあるわけだし。貴金属の産地だってある。畜産だってそうだ。


その他の収入が何かと思えば王族の収入源として献金があったわけだ。男爵なら年大金貨100枚とかな。それも国家予算として計上する。王様からすりゃ王様宛の献金を予算としてあてにするのってどうよって言いたいわな。


しかもこの献金大金貨100枚以上献金しても実は意味がない。後は実績や貢献度によって上に上がれる。あとは後ろ盾の家とか繋がりとか。


意味わからねえよ。なんだよ。その上の額の献金は貴族の見栄って。そもそも男爵位の維持に大金貨100枚ってのはわからなくも無いが。不作凶作豊作関係無い。決まった献金額を納めよってのがまず意味不明。それこそ実質の税だろうが。


法衣貴族の政治の仕事って何?官司の仕事って何?と思ったわけ。答え。不作豊作でそれぞれの税収が変わるところの調査。誤魔化しが無いかの監視。税率免除額の決定。麦相場額の決定。後は貴族法関連。軍務関連に特に変わらぬ司法関連。


色々裏話とか詳しい内容は国王に直接聞いた。酒飲みながら。元別荘で。愚痴を延々と聞いていた内容からわかった。







変わらない王宮の体質。不況豊作の減免なんて聞いた通りにしか判断できないし。貴族法なんて関係ないし。貴金属とか畜産の領地に口出ししたくても法衣貴族が囲っているのか邪魔をする。


王国軍の予算?どうなってんの?組織体系どうなってんの?そもそもこいつら本当に強いの?国防大丈夫なの?口出しできない。これも法衣貴族が、、、


儂いらないじゃん。ぶっ飛ばしたい。延々と語られる愚痴。


そこに現れた自分の後ろ盾の派閥。減税知るかボケ。わしら領地に引っ込むわ。法衣貴族?わしらはお前らに仕えてんじゃねえよ。規定金額きっちり納めたるわ。麦も規定分もってけ。関わるな。なんならやるか?


領地持ちの大貴族が徒党を組んだ。しかも国の言うことが国王の言葉じゃない。国王のいうことが国の言葉なんだと。印象付けてくれた。


無責任に言うことを聞くわけじゃない。筋が通ってなければ聞かない。ちゃんとたしなめてくれる。正してくれる。助言してくれる。そして一度納得してくれれば全力で自分を守ってくれる。相手を叩き潰してくれる。


これが臣下ってもんだろ?実際に数家血祭りにあげた時。国王の言葉をないがしろにした謀反という大義名分でゴリ押ししたのだ。

儂もうなずくだけでいい。派閥に反発してやり過ぎだの貴族法無視だの騒いだ連中すべて叩き潰してくれた。


貴族の下に国王がいるのではない。国王の下に我ら貴族は集うのだとハッキリ宣言した。

法衣貴族がいきなり大人しくなった。スッキリした。

儂の言葉にビクビクする奴らざまあ。



そんな時派閥の貴族家当主が集まって派閥会議をするような雰囲気が感じ取れた。

感だった。

でも好機を流すほどの阿呆で終わりたくはない。だから乗り込んだ。そして派閥中枢での会議。


だからあの時彼らは君に賭けた。子供たちを君に託した。繋がりを確実に送り込んだ。

納得したわ。ここの君の実験領地。まさしく全てにおいて実験だ。こうしたらどうなる。政策、施策、経済、生産。全てにおいて実験。立証している。派閥は有効なものを取り入れる。

今後。確実に派閥が名実ともに国の主導権を握るだろう。


不安なんてものはないさ。逆に安心したね。だって儂の後ろ盾だよ?後押ししてくれるんだよ?知恵貸してくれるんだよ?助力しくれるんだよ?


もしかして儂歴代最強の国王じゃないかと思えるくらいだ。



今まで法衣貴族は献金を天引きしてって意味不明な計算方法で爵位を得て更に金を貰って政治に口出しをしてきた。


言い方を変えれば献金もしてないのに領地持ち貴族へこうしろああしろと口出しするわ、優遇政策に勝手に口出しするわ、うざいったらありゃしない存在。


そこで税法を変えようと思う。

基本税と収益税率2割。基本税半分と1割を国、残り半分と1割を国王へ。それで十分だ。払われた税金の2割の額の大きさそれで領地の有用性、将来性を判断。今後基本階級の基準にする。

国王は基本税半分と1割で王族、王宮、王都の維持運営を行う。国の運営費が残り基本税半分と1割。


王族、王宮生活が大丈夫でも政治の方が維持運営に金足りない?仕事をしてない、仕事の出来ない無能貴族の解雇から始める。反抗したら叩き潰す。



後々色々変えていくつもりだが。


領地持ち貴族でも決まった金額が維持できず階級落ち、平民落ちするかもしれない家が出てくるかもしれない。

領地によっては他の考えが必要になるかもしれない。


そうなったら、仕方ねえなあ。王様が貸してやるよ。


ちなみにお小遣いくれるヤツは?話を別(当然優遇)にしよう。


って感じにしようと思う。みたいな事を言っていた。酔っぱらいの話かつ愚痴メインだったのであまり細かくは合っていないかもしれないが。



なんか国王がうちの派閥の雰囲気に染まってきていた。







王国貨幣の問題なんて、紙幣持ちの領地持ち貴族からすりゃあごまかしやすいからなあ。金額操作なんて主要産物さえ押さえておけばなんのその。



ならさっさと麦の税金を今後どうするか考えろって事だろう?

ヴィル辺りの入れ知恵かな。

彼女は麦を自由に使いたい。普及させたい。ヴィル達はさっさとどうするか決めて欲しいって事で結託でもしたんだろうか?


今伯爵だけど。男爵位で計算すると。年間大金貨100枚プラス麦収穫高相場換金大金貨100枚位の計200枚位だった。

そっから国王にバレて子爵になって年500枚。ただ、献金関係ない話を聞いたから。なら良いかと伯爵になっても500枚で済ませてみた。


そうしたら国王が勘違いをおかしたのか。さっさと法律変えろと捉えたのかわからんがすぐに動きやがった。税法変更がもう目前だ。



ヴィル達が言いたいのはバーナはどうするんだよってところだろう。

道理で珍しく気晴らしに行け。デートして来いってしつこかったわけだ。



基本に返るなら人頭税。地税。住民税。入領税。この辺を使えば基本的にはどの領も男爵位の献金分は確保できるようになっているらしい。


俺今は伯爵。さらに辺境伯、侯爵になることが待ち構えていると宣言されている。つまりふさわしい金額を国に叩きつけろって話。


おっさんの知識を活かすなら所得税と消費税。まあマシになったけど領民の計算能力はやっぱり低いまま。一々複式簿記なんかつけられる商人いるか?いないな。確認できる公務員。いないな。


消費税だって何個売ったかなんてあの程度の頭だとどうなることやら。ごまかす前提ではなく。そもそも間違える可能性を考えたほうが早いわ。


しかし領軍維持やら治安維持を考えるなら。ある程度の収入は必要。使える手は関税。そして戸籍だな。


基本の税金は王国の税法上ある程度決まっていた気がする。税法で使って良いのは人頭税と地税と入領税。これが基本で金額は貴族にお任せ。適当すぎねえか?


関税は変わらずおまかせで。、、、結局ふさわしい額をってだけじゃん。

為替操作有りきの派閥支援策だな。


紙幣と貨幣を操作して。、、、うわ、面倒くさ!公務員増やそう。麦錬金もここまでかあ。でもコレってもっと輸出しろって事でも有るよなあ。



「もっと美味しいもの食べて欲しいから小麦の研究したいな。」


「いいよ。」







そんなん即答に決まっとるやんけ!


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