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81.婚約者

再び出てきて需要はあるのだろうか。


そのミネーヴァ・アレクシアだ。


一応、、、で公爵令嬢だ。


はあ?詳細キボンヌってどういう意味だ?







今日はダンジョン都市に向かう日だ。

「姐さ~ん。彼氏、じゃなかった領主様が見送りに。」

余計なこと言うな!

「気をつけるんだよミー。一応5日後になるけど僕も屋敷の竣工の視察確認に行くから!絶対無理しちゃ駄目だよ?、、、お前等分かってるな?」


ハッ!!!と敬礼して衛兵達が出兵のごとく出発し始める。

あれ?私がダンジョンに行くんだったよね。


「うわ~。姐さん顔真っ赤。」

「何かあったら衛兵に直ぐに言うんだよ!ミー。手配は終わってるから!」

なんかさいきんわたしのことはミーって呼ばれてるわね。


「厳重警護。VIP待遇。愛人の威力」

彼女に拳骨を落とす。公爵令嬢だった時だってここまでされた事無いわ。

警備兵の連携巡回に衛兵の護衛と定時連絡と定時巡回。

私達は買ってもらった新型馬車で移動。


「姐さんに女の魅力があるかどうかは別として男を籠絡したのには感謝!」

「クソ人聞きの悪い事言うんじゃねえ!」

あの人は金づるじゃねえ!恋人だ。なんだよ。何か言いたそうだな。

「姐さんツンデレ流行らない。」

「姐さん今どきツンデレはちょっと」

いい度胸だ。ぶっ飛ばしてやる!!







これが屋敷かあ。例の石の橋が接続された屋敷。

「これが姐さんの愛の巣兼私達の宿泊所」

いつからコイツ等アタシと喧嘩したくなったんだ?

「男出来た瞬間」

「一人だけイケメン捕まえた瞬間」

「仲間だと思ってたのにさっさと男捕まえた瞬間」

「金づる捕まえた瞬間」


おい!最後のは質が悪いだろうが!私は金に困った事は無い!



内部を見学していて頭が痛くなってきた。圧倒的な部屋数と使用人。

当然のように例の新型トイレとバカでかい風呂。

貴族の並というかそれ位の広さの庭に温室。温室!?

この屋敷。所有者の名義が私になってたんだが。



やり過ぎ。公共事業でもやり過ぎ。どう注意すれば分かってもらえるだろうか。なるべく彼を傷つけること無くやんわりと。


ギャハハハハという高笑いとともに仲間がやってきました。

「姐さん!みんな個室もらっても倍以上に部屋があります!」

「浴場バカでかいッス!何する気ですか?ナニですか?」

「森畑庭付きなんてどんだけ青○好きなんすか!」

「全室鍵付きです!どこで○ッているかわからないのはちょっと!」

は~い全員集合。ああ、最初のあんたは許す。耳塞いどけ。


私とあの人の愛の巣茶化すなんざあ居候の分際でいい度胸だ!

あの世で反省しな。







「はあ、愛人様のグループですか。それはちょっと。すみません。警備のものが手配付くか。ちょっと待ってくださいね。ねえ~~!!!」

止める間も無かった。あの、私達金級冒険者なんですけど。


世間でたまに私達のグループがグループ名と違うアマゾネスと呼ばれていたのは知っていた。

だが、なんでここだと呼び名が愛人様グループなんだよ!


「はあ?警備兵も衛兵も手配つかない?屋敷の警備で混乱してる?」

すみません。たぶんその原因うちです。


「ちょっとうち単独は厳しいわよ。ミスリル級のカインさんは?3日前に潜ったばかりって!どうすんのよ。うちに単独金級なんて今いないわよ。みんな休暇中よ!海で女の尻か胸追っかけてんのよ。貧乳馬鹿にすんな!」


すまない。うちは護衛を求めていない。護衛に私と同ランクとかそれ以上のランクなんて別の意味で怖いんだけど?ってか海って、貧乳ておい。

つぶやきが聞こえたのだろうか。彼女がグルン!とこちらへ振り返る。こ、怖い。


「領主様はおっしゃいました。胸に大小で貴賤を述べるなど以ての外!小には小の中には中の大には大の良さがある!大中小全て違ってそれが良いと!!」

おい!クソ恋人。なんてこと言うんだ!大中小全て良いとか。、、、あれ、良いのか?褒めてるだけだよな?あれ?あれれ?


そういえばヤツ胸よりも執拗に○○に執着していたな。あまりにウザいので今までの経験上私の身体で一番自信のある胸にしろといったらもう少しって、あまりにウザいので両腕両足とってベッドの上で宙吊りにしてヤッたわ。

『ロメロスペシャルだとーー!』

意味不明な事を叫んでおった。

後日メグミ殿に報告して助言を求めたら、あ、やっぱりと言っていた。






『ワタシアイジン!ワタシノイウコトヲキケ!』


一発だった。


普通にダンジョンに入る為に権力使わないと入れないってどうよ!

ついでにそこまで仰るのならばってどういうことよ!


「姐さん、まさかの公衆の面前で愛人発言」

「開き直った姐さん。そこに痺れる憧れる~」

ダンジョン内は危険地帯だ。そんなに油断してると。

「はあ~。浅い階層ってなんで有るんですかね。雑魚しかいない」


そうだよなあ。こんな浅い層なんてあんたらにゃ片手間だよなあ。

「そういえば姐さん。まだ領主様から結構逃げ回ってますよね。」

「恥ずかしいんだよ!こちとらまだ、、、その慣れてないし。」

認めよう。

色々こじつけて誘いをかなり逃げ回っている。

料理教室が~、女子会とかで~。仲間と武器の新調に~。森で子供達と狩りの約束が~。消耗品の買い出しが~。鉱山までの護衛依頼で~。


「結構どうでも良い理由で逃げる時もありますよね。」

本当にどうでも良い理由で断る事も多い。正直粘られるかと思っていたがアッサリ諦める。貴族と平民の愛人関係はそんなもんで良いらしい。


「姐さんが自由人過ぎて、私達が後押しするってどういう状況ですかねえ。」

こいつらが近くにいるとさっさと行け。そんな事はどうでも良いだろうと私を領主に差し出す。私は見ていたからな!小遣いもらっているところを!

人を売りやがって!


「いやいやいや。姐さん。恋人との逢引を後押しさせられる独り身の気持ち考えてくださいよ。それにあんなに断ったら彼氏さん可哀想過ぎるわ。」

だってこの領色々面白いし。好き勝手出来るし。金にも困らないし。領民達と騒ぐの楽しいし。貴族的しがらみないし。

「別に嫌っているとかじゃないし。ちゃんと相手もする時あるし。自由にして良いって言質とってるし。」


「その相手にする回数が少なすぎませんかねえ?」

「メグミ殿も同じ位だって言ってた。その位で良いだろうと。あまり構いすぎるのも飽きられる可能性があると。それに愛人特権だって。そういう頻繁なのは正妻がやるべきと。」


なんだよ!それで良いのかって。それで良いんだよ!


「姐さん。ちょっと今回のダンジョン探索一時中止で良いっすかね?」

はあ?何言ってんだよ。

「あたしらも貴族捕まえにいくんで。」

「金づる兼恋人兼自由生活獲得しに行く。」

グループ崩壊寸前じゃねえか!


ああん?続行だよ!ワタシリョウシュノアイジンイウコトキケ!


物凄い渋い顔しながら従う仲間。こいつら本気だわ。




後日、彼氏が宣言通りやって来て一緒にダンジョンに入ったんだが。付いてくる警備兵や護衛をデートの邪魔すんな発言で追い返す。


雑魚しかいない浅い層で魔物を観察し始める。丁寧に丁寧にゴブリンを少しずつ微塵切りにして観察する。いかれてるわ。


その姿はまさに鬼畜領主。惨殺しながら興味深い。面白いを連呼していた。仲間全員ドン引き。私は逐一同意を求められるので笑顔で肯く。


これってデートなんですかね?








折檻日和。

メグミ殿と打ち合わせをして愛人としての思いを共同でぶつける日。


「男色じゃなかったのは認めます。ええ、胸に貴賤はない。それぞれに良さがある。真理でしょう。ただ、、、貴方の場合胸じゃなくてお尻が気になってただけじゃないですか!道理で頻繁に!」


「私も言いたい。男は胸を見る。ああ、そういうもんだと信じて疑わなかった。お主の場合。デッカ!びっくりした!その上に偽乳じゃね?って。疑っていただけって酷くないか!」


気になっていた事をロイに聞いてみた結果。


乳のサイズに興味なし。どっちでも良いらしい。結構みんな見てくるし、この人も見てくるから自信あったんだが。



たぶん皆そんなもんじゃ無いか?デカイから良いか悪いかとかじゃなく。一般的に少ない大きさのサイズだから目立つ。冒険者とか胸当てに詰め物する人もいるし。偽乳の人だって一般サイズより大きかったら目立つよ。必ず普通とは違うって一度は胸見るね。絶対。


あとさ~。人間て動物なんだよ。固定された物の中で動く認識があるとそちらに目がいくわけさ。だから揺れる胸に目がいく。男だけじゃなく女性であってもね。そうだなあ。試しにその胸より動く部分を大きく動かしてみ?そっちに相手の目がいくから。



試してみたが、無理だ。先に胸が動く。


溜め息を付いて。メグミ殿を私の前に立たせる。彼女の表情を見ていろと。彼女の耳元で何かを言う。肯くメグミ殿。


当たり障りの無い話題の話をしてくる。突然会話を途切れさせ唇だけを動かしたと思ったらまた普通に話をし始め、ふいに右手を振り上げた。


どうだったって。見たまんまだが。メグミ殿に聞いてみるとなるほどと。最初私との会話は目を見て話をしていた。声を発せずに唇だけを動かすと唇に集中。で突然腕を動かした瞬間そちらに目がいったと。


表情はどうだったかって?覚えているかって、言葉を発していない間の表情?腕をあげた時の表情?どうだったろうほとんど覚えていない。普通だったんじゃ。


メグミ殿が首をふる。気持ち目を大きく開いたり、細めたりもしたらしい。まったく気が付かなかった。


視線誘導というらしい。まあそれは分かったんだが。肝心な話に戻そうか。メグミ殿が言っていた。貴様は会話の誘導が得意だと。自然に内容を別の方向に持っていく時があると。おおっと、つれないこと言うなよ。そうだ。尻の話だ。貴様がしつこかった理由を聞いていない。







今回の極め技。愛人冒険者二人によるロメロスペシャルとジャンピング踵落としのツインコンボ。


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