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60.パンケーキ

何故か再登場

ええ、なんで私なんでしょう。


あー、えっととりあえず

いつものやりますね。

はい、どーん!


メグミ・ヒイラギ

HP557/645 職業:愛人 料理人 階級:領主の愛人恋人、料理長、お料理の先生 冒険者階級:鉄級

状態:(混乱)

力:怠けてない?

体力:普通

魔力:153

精神:動揺不安定


スキル:鑑定Lv:4.1

ユニークスキル:言語理解

       :言語翻訳


えーっと言い訳は色々あるんだけど。

貴族の愛人強すぎない?


ステータストップ職業愛人って!否定はしない!事実!事実だけどさあ!


もっと言い方!


、、、はあ、もう良いわ。


うん。そう。パンケーキ。


作ったことあるから。作ったわけよ。



お好み焼きあるでしょ?


そう、そんな感じ。ロイ様?出すわけないでしょ?料理人に味見は必須よ!


作り始めて気付いたのよ。ベーキングパウダー。


無いのよ。必死に記憶と奮闘して出た答えが重曹。アルカリ性。ふくらし粉。


その存在。幸いなぜかあるリトマス試験紙で。酸性アルカリ性は判断出来る。


、、、にがりってのがあってね。一応試したけど。はあ。








ロイ様にパンケーキ食べさせてあげたかったのに。


「ふくらし粉さえあれば。」


「ふくらし粉ですか?」


ひいいいいいいい。エマ様。幼少よりロイ様に付き従いし専属メイドの人。


階級名誉騎士爵の貴族の女性。怖い。


ど、どうしよう。


「ふくらし粉とはなんですか?」


「あ、あの、、、その空気発生して、生地をふくらませる、、、」


尻すぼみになる。空気が発生ってなに言ってるんだろう私。


「空気ですか。そういえばアイスクリームを作る時に空気混入が大事でしたね。卵白を角が立つまで泡たてる。本当に腕が痛くなります。最近は獣人の料理人見習いがいい仕事してくれるので多少楽になりましたが。」


そういえばここの食堂アイスクリーム食べれたなあ。魔道具で冷やしてんだろうなあ。卵白ねえ。メレンゲかあ。メレンゲ、、、ケーキ!


そうよなんで気付かなかったのよ!パンケーキが食べれなければケーキを食べればいいのよ!


「ありがとうございますエマ様!これで道筋が見えました!!!」


「え、いえ?どういたしまして?」


ルンタッタ、ルンタッタとお家に帰る。




まずは材料!小麦粉!バーナ領超高級品!、、、強力か中力か薄力かわかんない。ええい、薄力粉ってくらいなんだから。風魔法で更に細かくすれば!、、、すみません風魔法のサイクロン。小型でも長時間は厳しいッス。


使用人の人達が代わる代わる私が良いっていうまでやってくれました。


なんなのここの人達メッチャ優しい。ありがとう。ひたすら御礼を言いまくった。


次!砂糖!、、、グラム少金貨一枚。私のお小遣いで買える。買えるけどお!


買うけどさあ。黒いんだよ黒糖だよ。塊だよ!サラサラしてないよう。


再びサイクロン小。魔力切れ倒れる。使用人さん達に怒られながらもやってくれた。再び頭下げまくる。


まだまだ!卵!ふっふ~ん。このバーナ領をなめない事ね。鬼畜王とロイ様は呼ばれてるけど別名畜産王だもんね。


鳥だって畜産だもんね。ふっつうに!新鮮!な卵が!生卵かけご飯食べれる位の清潔で!美味しいタマゴが!たべれますうううううううううううううううう。愛人なめんな!


はあはあ、らすとお。バター!お、おう。ミルクはある。


あ、どうも。うん相変わらず濃い。えっと。入れ物入れ物。木の水筒で良いか。水筒にミルクと塩を入れて、、、こう蓋を抑え込んでシェイク!!!!


「あ、あのう。自家製バターですか?」


え?いまなんて?


「それバターの作り方ですよね?店売りのバターではダメでしょうか?」


マジ?バター売ってんの?


「およしなさい!可能な限り領主様へ手作りして差し上げたいのです!」


うわあ~。退路塞がれた~。めっちゃ謝ってくる~。もう引けないじゃん。


ぬおりゃあああああああ。休憩がてら耳を当てる。変化なし。あんな事言ったんだ。手伝って、、、くれるんだあ。


「当然です。愛人様が手を加えたと言う事が大事なんでございましょう?可能な限り自分でやりたいだけでございますよね?」


マズイ、、、うなずいておこう。そしてメッチャ御礼言いまくる。



気を取り直して!


先ずひたすら卵をかき混ぜる。この時ふっふっふ。ロイ様におねだりして工房使って作ったホイッパー!その価値試作価格大金貨10枚で円換算1000万!


、、、良いのかな。愛人の興味の道具で1000万円。


気にしない!混ぜまくる!!!


で、この黒い粉砂糖を、やっぱり白い方が良かったなあ。砂糖を!回数を分けて混ぜながら加える!!


モッタリするまでひたすら!え?変わってくれるんですか?


お手伝いさせてください?使用人ですから?


あ、バター溶かしとかないと。そうだ、型、型。パン型っぽいので良いか


。底いらないんだけど。あ、クッキングシート。まあ紙にバターぬりたくってみよう。問題はこの型よね。どうやって底抜こうかしら。


ふいに呼ばれる。え?ええ、この底の板を外そうかと。ふんふんおまかせくださいって。どゆこと?


護衛の人呼ばれる。ココからのパターンだと剣だと思うでしょう。


違うの。包丁を研ぎ始めて剣では幅が大き過ぎますからって。そりゃそうよね。うん包丁一線で底ぬいて砥石で研いで布で拭いて渡してくれた。


あ!生クリーム!


「買ってきます!他にございませんか?」


で、出来れば果物。


ああ、ごめんなさい。卵それ位でもう大丈夫です。


例のサラサラの小麦粉をゆっくりと入れてもらいながら私がサックリと混ぜ合わせる。分量が量れない実験状態って緊張する~。





その間にかまどで火を起こしてもらっている。深呼吸。


混ぜたモッタリした生地を型に敷いたバターたっぷりの紙の上に流し込む。


生地余るけど。もう一個作っておこう。失敗した時用。


で、型を下に軽くトントン叩きつける。




超深呼吸!!!!


温度はわからない。焼き加減は。このかまどを占めた時に唯一見れる鉄扉からの小さな窓。(ロイ様工房で特注で作ってもらった)


焦げるのはあっという間。


可能な限り火の点いた薪を周りに押し込んで。生地の入った鉄板を押し込む!



気になる。生クリームを泡立てる。かまどの窓を覗き込む。砂糖を入れる泡立てる。かまどの窓を覗き込む。泡立てる。覗き込む。泡立てる覗き込む。


泡立てようとしたけどコレ以上は硬すぎる。覗き込む。ちょっと時間をおいて、覗き込む。ちょっと時間をおいて、覗き込む。


膨らみが見えた!慌てるな、焦げ目が見えたらたぶん一瞬。いや落ち着け。まず開けよう。熱風が表に出る。


まだまだ!。ピザ用ピールみたいなやつで突っ込んで回す!焦がすな!




良い色良い色、、、今だ!引きずり出す!


落ち着け~落ち着け~。ふうう。ひっくり返す。頭をポンポン。


うん出た。ちょっと焦げた紙を。ゆっくりと剥がす。


周りであがる感嘆の吐息。気持ちいいいいい!、、、じゃない!


真ん中に包丁を入れる。ここが肝心!生焼けでありませんように!!!



二つに割る。中から上がる湯気。ジッと見つめる。


で、出来た?真ん中をゆっくり優しく押して見る。ふかっとして指を押し返した。こ、これってスポンジで良いよね?成功だよね。



あ、っとどうしよう。ついでだしもう一個焼きに入れておこう。


使用人の人達にも同じことをしてもらう。


ほんの少しだけ!ちょっとだけつまんで食べてみる。味が濃い!スポンジだ!


く、くりーむをまずぬって。果物!スライスして並べて。反対側にも塗らなきゃ!落ち着け、落ち着け!重ねる。周りをクリーム塗る。


えっと。どうしよう肝心のメープル。どこで使おう。


ええいもう良いや。果物のせちゃえ。


メープルはお好みっていってそれで良いや!








ロイ様喜んでくれるかな。、、、ほだされてませんよ!

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