32.釣り
海は良いよね。
めっちゃ臭くて。
直ぐに離れたくなる。慣れるけど。
本日は護衛が勝手に付いてきて釣りです。
まずこの竿に魔力糸結んで釣り針に虫つけて。
て~いと投げます。
待ちます。
とても穏やかな、、、
ってなるかボケ!なんで他の連中が次々釣れるのに俺だけ釣れないんだよ!
そんなに離れてねえぞ!道具も餌もおんなじ!
接待って知ってるか?俺は領主!魚共!食いつけ!跪け!崇め奉れ!
うん。むなしい。フェイよそんなこれ見よがしに。
、、、待っていろ。売られた喧嘩は買う!
俺が大物釣ってやる!
という訳で街に戻り、いつかその日用の錨を担ぎ。森へ入る。
冒険者とか呼ばれる連中がウロウロ周回しててウザイが。
ん反応見っけ。
という訳でやって参りました大物釣り!
錨にオークたんの首無し死体を差し込みまして。
総魔力糸製の縄で繋いで。
身体強化でブンブンハンマー投げ?って感じでて~い!
おお、よく飛ぶ。
待ってろ海の主!って何おっさん。
食いついた!超大物!シーサーペントさん!
お久ぶりです。
しっかり食いついてますね。
「ロイ様お下がりください!」
なんか部下が騒いでる。投石機がどうの絡繰機械弓持って来いだの。
「うるさ~~い!今俺釣り中!邪魔すんな!」
せや!これは釣り!一対一の戦いなんだよ。
領主様の身体強化舐めんな!ハッハッハ!抵抗なんて無駄無駄!
釣り針はしっかり刺さってる!
総魔力糸製の超高級縄の頑丈さよ!
もう少し。もう少し。
よっしゃ浜辺まで引き上げた!
後は血抜き血抜きと。キシャアってうるさいなあ。
え~と頭の眉間彼処ね。空気を魔力で超圧縮で、、、てい!
うん丁度いい位の穴があいたな。アレ?まだ暴れて、、、
ああ、うんくずれおちたな。
血抜き血抜き。首元らへんに。こうサイキックでナイフカッター。
おしおし、血が出てる。血が出てる。
よし、頭によじ登って。
「どうだ!フェイ!大物釣ってやったぞ!」
なんだフェイ。せっかく大物釣ったのに。
フェイの報告
釣りをしていたはずでござった。
でもロイ様が釣れない。晩ごはんって呟いていたので。
自分が大物釣りましたから大丈夫でござるって見せてあげたでござる。
そしたらもっと大物釣ってやると何故か街に。
戻ってくると何故か冒険者を引き連れていて。
錨にオークの死体を括り付けて魔力糸製の縄を使って海に投げ入れたでござる。
そんな事したらもしかしたらシーサペントがと思っていた矢先食いついた。
急ぎ反撃体制に入ったのでござるが。
うるさい釣りの邪魔をするなと。
浜まで引き寄せると。勝ったとばかりに。縄を投げ捨て。
結果瞬殺でござった。
シーサーペントを一撃でござる!
その後血抜き血抜きと魔法でナイフを回して傷をつけ本当に血抜きを始めたのでござる。
いや、なんというか。強烈でござった。
というフェイの報告に眉間を揉むヴィル。
冒険者の報告書。
領主様が森に入られるとの事で護衛させていただきました。
オーク発見の後。何かの魔法でオークの頭が吹き飛びました。
戦闘はなく瞬殺でした。
一応海に行くとのことで海まで護衛。
追記
シーサーペントも瞬殺でした。
この報告書をみて苦笑するサバート。
うちの領主様に本当は護衛いらなくね?




