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31.ギルド長

やあ、色々立て込んでいたけど。


ようやく少し落ち着けそうだ。



具体的には紙幣の増産と相変わらずのプスプス。



派閥調整?そんなの兄上と父上待ちさ。








紙幣なんてものは魔力流しながら判子ペッタン。


木枠をあわせてナイフカットで終わりなのさ。


入領者全てが領民になるわけじゃないし。



正直に答えよう。紙幣制作キツすぎる。


血抜きがキツイ。貧血。マジ無理。


給金用で借金無し者分だけで15日。うん半月かかった。



その間に血抜きとインク作り。


更に血の刻印術使うから俺しか魔力込めながら押せないし。


そりゃあもうペッタンペッタンと。



流れ作業のように枚数確認のヴィル


カット班の公務員達へ輸送。


カット後の枚数確認サバート



抜かれたこと?無いね。破れたとか切り間違いならあったけど。


うちの領民なめんな。この場合増やす努力はするかもしれんが。


なんで自分の仕事増やしたかって?



一回木彫りして判子作ればペッタンでいけると思ったさ。


領民一万人以上だけど。半数は借金者だし。


いけるだろうと。




うん甘かったんだ。


午前のみ領民受付で午後は領主館全てのフルパワーで紙幣制作。


夜は血抜きと。回復に努める。



なんか血が作られるとかっておっさんが言ってレバー料理を開発させられた。


血抜きをしっかり、火は完全に通す。香草で匂い消し。醤油や味噌で味付け。


たっぷりの植物油で揚げるとか、野菜も一緒入れて炒めろとか。



もうね。たぶんおっさんも痛くてキツかったんだろうなあ。早く食えと。


エマが俺が書いたレシピでかなりの種類作ってくれた。


うんすごく美味しかった。美味しかったけど。



食べたの僕だけ。なんでって?忌避感がどうのらしい。内臓食べるのかって。


美味しいは正義!


食べないやつは知らない。エマとかナナは食堂で普通に食べたらしい。



一応なんとか終わったんだ。第一陣は。


塩販売前にはなんとかしないといけなかったからね。


余所者から金は吸い上げないと。



で、借金返済予定者多数と。うん色々作りすぎた。


水道橋で家に水引き込めるんなら飲水に出来ないかと濾過装置実験施設を建設。


当然例のトイレ事情であった排水路と雨水路の進行も順調だし。


まあ屋敷のトイレは一年経たずに水流し式に変えたけど。


排水路の増設に物凄く人員投入した気がする。


だって臭いの嫌だし。



んでコレを建設するに当たって理由を付けて発注するわけさ。


臭いのヤダっとかな。良いんだよ。貴族はコレで。


そうしたら朝の公募で常に人が抽選漏れ。これはイカンと


続けて人がいなくなるまで二次三次四次といった形で決めた。



働きすぎ。でもさあ、普段はそこまででも無いらしいんだ。


それに俺の名前も出してない。



なんで的確に俺の依頼だけ人溢れるんだよ!


体力仕事を引退したと思われるジジババまで朝一から並んでいて恐怖したわ!




なんてのも塩販売までこぎ着けたら後は余裕さ。


そんなに借金返済予定者が今すぐ完済するわけがない。



ヴィル。帳簿見せようとするのやめれ。







ヴィルが二人のおっさん連れてきた。


うん?浮気?男色?二股?貴族の性癖怖い。


そんな目で見るな。冗談だ。



商業ギルド長予定のカイム。胸に領民カードぶら下げてる。筋骨隆々のおっさんだ。商人は盗賊とかに襲われますからなって。自衛用筋肉?


冒険者ギルド長予定のセリウス。こっちも当然胸に領民カード。こっちはふっくらしてんなあ。え?冒険者が守ってくれる?ギルドは基本事務仕事?



えーっと。普通逆じゃね?いや、良いんだ。理屈は合ってる。


ただ、おっさんがな。うちのおっさんがちがーう!って叫んでるんだ。



まあ、よろしく。


え?全ての冒険者と商人を領民にしてみせます?万事お任せくださいって。


ちょっと。待って。あ、行っちゃった。


振り返れば誰もいない。



、、、虚しい。なんでプスプス増加宣言してったんだよ。


何も考えたくない。


ふらふらとその執務室を出てみる。


ふらふらと領主館を出て


「お待ち下さい。どこに行かれるつもりでござるか。」


「わからん。散歩。一人で行く。」


「それは無理な話でござる。建前上付いていかねばならないので。いないものとして扱っていただければと。」


それならいっか。



お馬さんのところにいって鐙を付けてまたがる。


街に向かってしゅっぱーつ。


ゆっくりのんびり。すごい活気だな。せわしない。


、、、一々立ち止まって拝まれると困るんだけど。





さて、考える事はたくさんある。塩は流れに任せるとして。


米の増産方法は資料にまとめてある。治水事業関連の資料も出来上がった。


これで残るは派閥内に米制作に舵を切る方法が問題だ。


完全に米が主食になるまでどのくらいかかる?いつまで逃げられる?



皆感づいているはずだ。いずれ税金の対象になると。


そうなった時どこまで先端を行き。どこまで力を付けられているかが鍵だ。



そうなってくるとやはり貴族の派閥の力。発言力を強める事は絶対。


王宮のクソ貴族共と戦うには一人では厳しい。


やはり派閥の力、そう武力もあげておかないと。


王国軍より兵の数が上回っていてくれれば。




あー、どこまで力つけたんだろう。水車だけじゃ弱かったかな。


やっぱり人を雇うって金かかるし。仕事もいるし。


さっさと塩作って流しとけば、、、いや実際予定通りの進捗なはず。



むしろ進んでね?



お、果物も売ってんだなあ。ふーん。ちょっと買ってみるか。


チョコベリー?変な名前。紫の、え?ブルーベリーっぽい?


なにそれ。甘くて美味しい果物と。




一籠買う。フェイに持たせて一房取る。


ん、美味しい。



ブルーベリーと言えば。



ん?



試験紙ってのがあってだな。


ほうほう、酸性アルカリ性を調べられる。ん?


ああ、こういう反応なわけね。紫系の植物で。へえ。


そこに含まれる成分な。なんかに役立の?


知らん忘れたって、おいぃ~。






早速帰って制作を試みる。役に立つ立たないなんてどうでも良いじゃん。


最近気にしすぎてたわ。


えっと、皮を取っといて。うん美味しい。フェイも食べなよ。


皮はココ。うん。



でこの皮を袋にって、この器でいいか。水を少し足すぅ~。


棒でこうぐちゃぐちゃとすりつぶすうぅ~


、、、すり鉢制作依頼出しておこう。設計図は。口頭でいけるべ。



んで煮る~。でコレに切った藁半紙入れる~。


乾かす~。




でけた!けど本当に反応すんのかね~。何か無いかな?何か無いかな?




やって来ました食堂!


まずは。コップに入れた、水!、、、反応なし。つまらん。


次は、、、牛の乳!バーナ領は牧畜産業が主力!って建前だからね。


、、、反応、、、気持ち青くなった、、、。はあ?


落ち着け。次はそうだな、酒だ!ハッハッハ、水同様透明だぞ!


、、、赤くなってないか?



ん?んん?いや、魔力でも流したかな。お~いナナ。ちょっと同じことしてみてくれないか?そう、こう、こうね。


平民あがりだから魔力制御うまくないだろうし。



魔力制御上手くなったなあ、ナナ。


、、、ちょっと誰かあ



結果変わらなかった。なんかおっさんが呆れている。


え?髪の毛を石鹸で洗った後、酸性で?赤くなった方の液で洗うと良い?


そういや酸っぱいお酒あったな。え?お酢?知らんがな。


「エマ、申し訳ないだけど実験付き合って。」






ばあちゃん髪がサラサラになりました。


ナナ、ヴィル、フェイ共に結果変わらずサラサラ。



「サ、サバート。コレなんか使えね?」


「売り出せばよろしいかと。」








適当やってたら金の種みっけた。

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