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1.プロローグロイ

知らない天井。


嘘です知ってる天井です。


否、知っているが知らないが正解なのだ。


何が言いたいって?輪廻転生ってあるよな。


うん、手っ取り早く。転生しましたわ。


それでですね。前世の記憶を思い出したわけですよ。




ロイナート・イバーナ、5歳、子爵家次男。一応貴族。


それが現在の自分です。


因みに思い出した原因もしっかり覚えています。


魔力を使った身体強化による魔力暴走。




ってカッコよく言いたいんだけど、


実際には体力向上教育であるランニング中に魔力を脚に纏わせたらどうなんの?って疑問を持つ。


素直に勝手に実行。


屋敷を囲っている壁を周回していたわけだが、急激にスピードアップ。


囲っている壁ってのは当然曲がるよな?


でも初めての速さの視界と未熟な身体の能力では曲がれないわけなんだなコレが。




あとは想像できるだろ?


壁に向かって全力疾走以上の速さで頭突きをかまして倒れる自分。


鼻血、頭蓋骨にヒビ入って流血、右手首骨折の全治1週間。の後に回復




回復早いって?


実際の怪我なんか1日目に治癒魔法で完治したわ。


この世界バンザイ。


でもな。意識回復するまでに1週間かかったんだわ。


なんとなく思い当たる原因は前世思い出したことだろうな。


5才児の脳みそに前世のいつまで生きたかは思い出せないが少なくともおっさん以上の知識に記憶。


そしてなんかの感情が強制インストール。


刷込まれた内容と自分の記憶と感情が入り混じり混沌世界完成。




前世の記憶。


いやもうおっさんで良いや。


おっさんの記憶から推察すると、この世界はお決まりの異世界で中世ファンタジーって感じの世界で間違いない。


そしておっさんから見た自分、通称ロイ君。


恐怖のクソガキって感じらしい。


興味持つことに全ての疑問をぶつけ実験する。




普通に考えれば探究心あるいい子だよね。


でもこの子がいい子と違うのは


疑問を持つ、人に聞く、納得いくまで聞く。


ここまでは普通なんだ。




聞いた後に本人が納得できれば良い。


でもロイ君は簡単には、否、基本的に納得しないんだ。


実際に実行しては納得いくまで繰り返す。


本当に本人が納得するまで実験する。




魔力の観察に始まり魔力の扱い方、事象、発現方法、発動方法、発動後の結果。


自然現象や作物、植物の経過観察。


飽きないのかってくらい観察することも有れば、これでもかってくらいに魔法を発動させる。


そして大抵倒れる。




治癒魔法は当然誰でも使えるわけでなく。


治癒魔法が使える魔法師か魔術師もしくは神官が使える。


全て金が掛かっていてしかも馬鹿みたいに高い。


ただ、軽い擦り傷や軽傷なんかは治せる程度の治癒魔法が使える者は当然いるし数も多い。




一応貴族なので家にいる。


コレまではそこまで大怪我しなかったから見逃されていたらしい。




大怪我で緊急。


当然の大出費。


家としては大したこと無いんだろうけど、仕事でもない大人でもない発生する筈のない出費。


いたずらで?お父さん激おこぷんぷん丸。


1ヶ月の身体強化魔法の禁止と1週間の謹慎という罰が下りました。


今ココ。









そんな訳で暇なのさ。


ところで天井って事で寝てるって思わなかった?


我らがロイ君はそんな軟じゃない。




他の家がどうかは知らんがおっさんの記憶を手にしたロイ君。


天井にある物を当然観察。


何って?見上げてご覧よ。天井を。


そこには有るだろう?明るく光る何かが。




電気ではなく魔力による照明器具。


電気と魔力という両方の性質、原理の違いを知ったロイ君が黙っている訳もなく。


考察をし続けているのだ。




彼は何を思ったのだろう。


ゆっくりと立ち上がると壁際に歩き、


そこに有る、そうスイッチだ。




スイッチに震える指を伸ばし始めたのだった。

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