野党に求められているもの
安倍のときは、自民党の不正を暴くことで存在価値を示せていたが、これからはそれでは成り立たない。政策を作る与党に対し、政策を仕上げる野党になる必要があるだろう。
小さくなった野党がやることは対案をだすことではない。与党の出した政策に不備がないかチェックし、フォローしていく。利益が特定のところに集中していないか。不利益な人々に救済はあるのか。違法行為になっていないか。チェックする観点は様々だ。
国民からみれば野党にしてもらいもらいたことは、政権交代ではない。メンバーが変わっても同じ様なことをされたら損得が入れ替わるだけだ。
いかに損が集中しないようにするか。能力に応じて得をする人がでるのは仕方ない。政治というのは互助会のようなものだ。得する人から取り上げるのではなく、損する人をいかに救うか。
安倍は前者のみで、後者を民間まかせでまったくしなかった。だから、得することが悪だった。自力で下層から脱出できる人など一部だ。色々な脱出ルートをつくるのが政治だ。時には出たくない人を無理に逃がすことも人道的には必要なんだろうが。
野党は与党と戦うことが仕事ではない。今の危なっかしい与党の仕事を正しい方向へと導くことが求められている。