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運命の契り
処女作なので暖かい目で見て欲しいです←
よろしくお願いします。
国暦994年。中世風の家が並ぶその先の丘に2人の子供が居た。
「最強の冒険者になって、いつか一緒に…世界を冒険しようね!」
目の前の少女がほがらかに笑う。
「うん。約束だよ」
僕はそう口に出し右手の小指を差し出した。明日にも彼女は他国へ移住してしまう。 だから、契りを結びたかった。
「あっ…えへへ…んっ」
彼女の頬が少し赤みがかる。恥つつも彼女も右手の小指を差し出してくれた。
この世界で小指の契りは特別な意味を持つ。婚姻の際などに行われる儀式の様なものだ。指を交わらせ言葉を放つ。
「「この契りが破られることはない。死が2人をわかつとも心は共に。この指に誓う」」
指契り。この儀式の名称だ。
「必ず迎えに行くから」
僕がそう言うと。
「待ってる…なんて言わないよ。私が迎えに来るんだからね!」
彼女は強気でそう答えた。彼女らしい。
「待ってるよ」
「あー!男らしくない!フンだっ」
「ふふっ」
「…もうっ…ふふふっ」
日が落ちるまで2人はずっと笑っていた。
ここまで読んで頂きありがとうございます。