表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/21

2. ダンジョン

 

「なんだったんだ………。」


 謎の洞窟を発見した圭祐は、戸惑いながらも足を踏み入れた。すると突然頭の中に声が響き、その声に驚いた彼は部屋に引き返してきたのであった。


(⦅ゴブリンを討伐しました。⦆⦅おめでとうございます。世界初のモンスター討伐者です。⦆⦅モンスター初討伐者報酬を獲得しました。⦆⦅EXスキル【スキルポイント】を取得しました。⦆⦅おめでとうございます。世界初のダンジョン探索者です。⦆⦅初ダンジョン探索者報酬を獲得しました。⦆⦅EXスキル【略奪の魔眼】を取得しました。⦆)


 何故か鮮明に思い出せた頭に直接響いたような言葉。後にログと呼ばれ《ダンジョン》の意思であると仮定される。

ログに関しては記憶力の有無にかかわらず、鮮明に思い出せることから脳医学の分野で議論がなされたが、ついに詳細は判明することがなかった。


(ゴブリン?ゲームに出てくるあれか?引き戸を開いた時に挟んでそのまま階段を転げ落ちて倒したのか…。

 スキルっていうのはなんだ。EXスキルというだけあっていいものなのか……。

 なにより、ダンジョンってなんなんだ。そんなの聞いたことがないぞ。一体どうなってるんだ…。)


「……スキルポイント…っ!」


 圭祐は意識せずに呟いた言葉だったが、その言葉に反応しスキルが発動され、彼の目の前に半透明のウインドウが現れた。


「…びっくりした。なるほど、スキルっていうのは口に出すだけで発動されるんだな。

 …へえ、すげえ、ゲームみたいだ。」


 表示されたスキルウインドウには、

(EXスキル)

【スキルポイント】 Lv-

【略奪の魔眼】 Lv1

 次のレベルに必要なポイント 5


 所持スキルポイント 残1


 と表示されている。

(この【略奪の魔眼】にポイントを振れるのか…?)

 と考えていると、スキルウインドウに変化があった。

(EXスキル)

【スキルポイント】 Lv-

【略奪の魔眼】 Lv1

 次のレベルに必要なポイント 4


 所持スキルポイント 残0


(なるほど、操作しようと考えるだけでもスキルは操作が出来るのか。)


 圭祐がスキルウインドウに消えろと念じるとスキルウインドウは視界から消えた。


(そして、この【スキルポイント】というスキルはスキルポイントを消費することでスキルのレベルを上げることが出来るんだな。…つまりこのスキルを持っていないとスキルは成長しないのか…?)


 実は圭祐の考えている通り【スキルポイント】を持っていないとスキルレベルをあげることは出来ない。そもそもスキルにレベルというものは本来存在しないのである。


(あとは【略奪の魔眼】なんだが…名前が物騒だな。

 試しに、【略奪の魔眼】!)

「…あれ?」


【スキルポイント】とは違い、視界になんの変化も現れなかった為、発動しなかったのかと思う圭祐だったが、顔を上げ、目の前の鏡に写る自分の眼に紋章が浮かび上がっている事に気付いた。


「うぉ〜…かっけえ….」


 その後飽きるまで自分の眼を鏡で見続けていた圭祐だったが、


(スキルの効果が知りたい。EXスキルというだけあって強いはずだ…。試したい。ダンジョンに行けばゴブリンや他のモンスターとも出会えるはずだ。1度行ってみて危なかったら引き返せばいいんだ…。)


 そう考え、準備を始めた。


  ………………………………………………


 1時間ほど掛けて準備をしてきた圭祐は、服の上からバイク用のプロテクターを装着し、手には厚手のグローブ、頭にはフルフェイスのヘルメット。そして剣鉈を手に持ち再びダンジョンの前へと戻ってきた。


(くぅ〜!ワクワクしてきたっ!ゲームの世界観を今から経験できるのかっ!楽しみだ!)


 心の高鳴りを抑えられずダンジョンへと再び足を踏み出す圭祐。

そしてその後、彼は【ダンジョン】という場所の恐ろしさを自分の身をもって経験するのであった。


 入口から入ってすぐの階段を下った圭祐。ダンジョンの内部は洞窟のようであるが、何故か火もないのに真っ暗ではなく先が見えないというようなことはなかった。

 警戒しながら足音を立てぬよう歩く圭祐が初めてモンスターを見つけたのは探索を始めてから10分程進んだ時だった。


『グギッ』という鳴き声を聞き、存在を察知した圭祐は洞窟の陰に隠れ、そっと様子を伺う。


(あれがゴブリン…!!)


 圭祐が見つけたのは、黒みがかった緑の体躯を持つ、血管の浮き出た細い筋肉を持つ6歳児ほどの大きさの小人だった。ゲームとは違い、そのグロテスクな質感に思わず声を上げそうになった圭祐だったが、グッと堪え、そして【略奪の魔眼】を発動した。


(…頼む……効いてくれ……)


 そう祈り【略奪の魔眼】を使用し続ける圭祐だったが変化が現れないことに少しずつ焦り出す。


(使い方が違ってるのか?どうすればいいんだっ…)


 そう思いながら10秒ほど見ていると


 ⦅スキルポイントを1獲得しました。⦆


 との声が頭に響いた。緊張から焦る圭祐は突然の声に驚き「うわっ!」と声を上げてしまった。そして圭祐はゴブリンと目が合ってしまった。


(まずいっ!!気付かれた!!逃げないと!!)


 そう思う圭祐だったが緊張で動けず、迫ってきたゴブリンに追いつかれてしまった。


「クソっ!クソっ!!」


 そう言って一心不乱にナタを振り回す圭祐だったが、隙を付かれ、ゴブリンに組み付かれてしまう。

 それでもナタを振り回しているとナタがゴブリンに当たりゴブリンは倒れる。すかさず馬乗りになり半狂乱でナタを叩きつけているとやがてゴブリンは動かなくなった。

 呆然となり肩で息をする圭祐の足下では、血塗れになったゴブリンが息絶えていた。


 ⦅ゴブリンを討伐しました。⦆⦅レベルアップ!レベル2になりました。⦆⦅スキル【鑑定】を取得しました。⦆

私は実際ダンジョンが現れたとして、生き残れる気しないですね………


なんとなく書き始めた小説なんですが、読んで貰えるの凄く嬉しいですね。

ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 「ダンジョンってなんなんだ。そんなの聞いたことがないぞ」 アニメ見なくても、ダンジョンって言葉、普通に使われていると思うのですが、この言葉を全く知らないという意味ではないでしょうね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ