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神々の出会い

 鳥の鳴く声がする。よく晴れた朝だ。窓から差し込む陽光をたくさん浴びて私は大きく手を伸ばした。

 今日も勉強しなくっちゃね……って。ここ何処だっけ?

 そうだ、私、異世界に来たんだ。


「エリス様!朝ですよ!」

 タイミングよくミルラがドアを開けて入ってきた。

「はいはい起きてますよ」

 ベッドに座っていた私にミルラが服を手渡す。

「これに着替えてくださいね。今日はシャルルに会いますからね」


 渡された服はいかにも女神が着てそうなヒラヒラしたワンピースのドレス。

 これやだ……。


「いや、私ミルラと同じそのシャツみたいなのがいい」

「女神様は皆この服装をするんですよ」

 私は不服そうなミルラを何とか説得して、彼女が着ているのと同じ軽装のシャツとスカートを用意してもらった。


「それじゃ女神様ではなくて町娘みたいですよ」というミルラを無視して着替える私。

 うん。私にぴったり。ミルラと姉妹のような格好になった。部屋の外に出るとランスが待っている。

「女神様その格好……」

 絶句する彼に私は言った。

「今日はその、シャルルだっけ?に会うんですよね」

「もう下の食堂に来ていますよ。でも女神さまその格好じゃ……」

 ランスがぶつぶつ何か言っているが私は無視を決め込む。

「では会いに行きましょう」


 食堂に向かうとシャルルらしき人と、あの恥ずかしいドレスが完璧に似合うまさに女神然とした女性がテーブルに着いていた。

「シャルル、待たせてすまない」

 ランスがそういうと彼は立ち上がりきょろきょろとあたりを見回した。

「おおランス。それはそうとお前が召還した女神様は?」


「この方がそうだ」と言って紹介される私。

「私の女神、エリス様だ」

「はじめまして、シャルル」もったいぶって私は言った。


「これは失礼しました。女神エリス様。私はグントの勇者シャルルと申します」

 深々と頭を下げるシャルル。後ろで女神然とした女性も微笑みながら会釈する。

「しかしその格好」とシャルルは驚きを隠せない様子。

「おいランス、いくら金がないからって女神様にこんな服を着せるな」

「いや、女神様がどうしてもその服装がいいと言ったらしいんだ」

 責められたランスが不服そうに言う。

「女神様の服を用意する金くらいはあるさ」


「まあいい」とシャルルは言った。

「紹介させてください。私の女神ナナ様です」

 座っていた女性はすっと立ち上がると、私に向かって挨拶をした。


「まあかわいらしい女神様。はじめましてエリス様」


「はじめましてナナ様」


 私も穏やかに微笑んでみたものの、何なの、この彼女の余裕。年齢も私よりだいぶ年上に見えるし。羽もデカいし。飛べるサイズの羽だわ。


「ゆっくりお茶でもしたかったのだけど」と、申し訳なさそうに彼女は言った。

「シャルルから話があるのよ」


「そうだ!」と、シャルルが突然凛々しい顔をしてランスに話しかける。

「ランス、急ですまないがこの街の付近に魔物が出たらしい。今すぐ討伐に行くぞ」


「ほかに勇者はいないのか?エリス様は昨日こちらに来られたばかりなのだが」

「私たちしかいないんだ。行かないとこの街が襲われる」

「そんな……」

 ミルラとランスは顔を見合わせて困ったような表情をした。

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