「わくわく7」各機種版検証
さて、今回は少し趣向を変えてのプレイ検証です。
「移植度」という言葉をご存知ですか?
今ではアーケードゲームも家庭用ゲーム機に完全移植が当たり前な時代。でも、昔はそうはいかなかった。
限られた容量や性能の劣る家庭用ゲーム機でどれだけうまく再現できるか――つまり、そのゲームの「移植度」はどのくらいかと言われたものです。
そういうわけで、今回はアーケード筐体「MVS」やネオジオでサンソフトから発売された「わくわく7」という対戦格闘ゲームの紹介、ですが紹介するのは、各機種に移植されたものです。
対戦格闘アクションがひとつのジャンルとして認められて数年経って発売されたゲームだけあって、大きな欠点は見当たらない……かな。(強いてあげるとすれば、当時発売された同種のゲームと比べると、使用できるキャラクター数が少ないことか)
雰囲気が明るく、キャラクターごとの性能差もそれほど大きくないので(必殺投げや超必殺技のコマンドが全キャラ統一)格闘ゲームの初心者の方でも楽しめるかと。
では、各機種版の紹介にいきましょうか。
「ネオジオ版」 MVS基盤と完全に互換性があるため、ほぼ完全移植。違いはゲームをプレイするのにお金を入れる必要がないかわりに、クレジット数が4に設定されていて、コンテニューに制限がある(最初にプレイすると1クレジットが消費されるので制限回数は3回。ただし、別売りのメモリーカードがあればコンテニュー制限は一応解除される)ことと、ポーズ機能があることくらい。
「Wii版」 バーチャルコンソールにてダウンロード購入可能。ネオジオ版同様の完全移植――さらにメモリーカードは差している状態を再現している。
「Switch版」 アーケードアーカイブスにてダウンロード販売中。ネオジオ版の完全移植とのことだが、筆者未所持のため検証はしていません。
「プレイステーション2版」 同社の格闘アクション「ギャラクシーファイト」とカップリングで販売。ゲーム部分に関してはほぼ完全移植。ただし、ゲームを開始するまで若干時間がかかることと、各ステージ開始前に約3秒ほどのロードが入ること、そして、これは筆者のプレイ環境のせいかも知れないが、他機種版に比べて、画面がかなり暗いような……
「セガサターン版」 拡張RAMカートリッジ必須。初の移植版だったので、筆者は期待して購入したんですが……。追加要素として、アリーナステージのBGM(歌が流れる)が、ネオジオ版は1番しか流れないのに対し、サターン版は2番まで存在すること、エンディングデモがフルボイスになっていることなどが挙げれるのだが、ロードが頻繁(各ステージ前にロード、対戦前に台詞を言った後にまたロード、1ラウンド終了後にまたロードと)、連続攻撃を入れると大幅に処理が落ちる(一発一発確実にビンタを入れるまるるんビンタは見ものかもw)などゲームに支障をきたす欠点が。
筆者が調べた現在での(2017年11月現在)中古相場ですが、ネオジオ版が約8万円〜12万円、プレイステーション2版が6千円〜8千円くらい、サターン版が2千円〜3千円くらいで販売されていますね。
(ちなみに、Wii版は926円、Switch版は823円で、共にダウンロード販売されていますね)
それでは個人的評価です。今回は総評のみの評価です。
ネオジオ版「E」 ゲームの完成度云々より、高騰した価格が問題。ネオジオソフトはもともと高額なうえ(筆者が当時購入した値段でも中古で26800円でした)、出荷本数が極端に少ないため、さらに高騰することが予想される。ゲームをプレイする目的で購入するのは理解できない。(これを買うくらいなら、Switch本体とダウンロード版買ったほうが遥かにマシ)
プレイステーション2版「C」 せめて定価以下で出回っているのならオススメできたのですが(定価は3980円、さらに安くなった廉価版も出ている)、高騰のためオススメができない。
セガサターン版「D」 価格も然ることながら、完成度の点でオススメができない。(筆者が購入した480円程度で手に入るのであれば、ネタとしてオススメすることもできるのですがw)
Wii版「B」 筆者はWii版をオススメしますが、プレイ環境があるのであればSwitch版がオススメかと。(詳細を調べてみると、Switch版はスコアランキングのみですがインターネットに対応しているみたいですね)
今、購入するのであれば、Wii版かSwitch版の二択かな。Wii版はクラシックコントローラーかゲームキューブのコントローラーが必要になりますが、クラシックコントローラーはスーパーファミコンミニで使われているものが使用可能とかで比較的安易に買い揃えるかと(筆者はゲームキューブの「ホリ デジタルコントローラー」にてプレイしました)