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ファミコン「マインドシーカー」(+個人的評価)

今回紹介するのは、今の時代では絶対に作れないとまで言われた稀代の迷作。

ナムコから発売されたファミコンソフト「マインドシーカー」を紹介します。


先日、最後までプレイしたので紹介させていただきます。


このゲームは、超能力開発ソフトとして当時としては真面目に開発されたソフト、だそうです。

(このゲームについて調べてみると、当時のスタッフはエスパー清田監修の元、いたって真面目に作ったと言っていることがわかりますw)


このゲームが問題作と言われる、最大の理由。それはファミコンの機能の限界を超えたことを要求されると言うことです。

このゲームは3つの超能力をトレーニングすることができます。


「透視」……配られたカードの裏面を透視して、カードの絵柄を当てるトレーニング。……本当に透視能力があったら、見えるのはゲーム画面のカードの絵柄じゃなくて、テレビの裏側でしょ?


「念力」……念を込めてAボタンを押せば、ファミコンが念を感知して反応するというトレーニング。……ファミコンにそんな機能はありませんw


「予知」……5つのランプの内、次にどのランプが点灯するかを予知するトレーニング。……あれ? このトレーニングは本当に予知能力のトレーニングにならない?


というわけで、予知能力だけはトレーニング出来そうですが、他は無理難題ですねぇ。



では、ゲームを振り返ってみましょう。


ゲームは「エスパー清田」さんのいる、超能力のスクールから始まります。

まずは清田さんの説明をお聞きください。(ちなみに筆者は聞き流しましたw)


説明を聞いて、本格的なトレーニングは明日からと言われます。

ゲーム内の自室に戻ると、就寝。翌日になりました。

ちなみにここではセーブが可能。あまりこまめにセーブする必要はありませんが、自室に戻ってきたらセーブしておいて損はないでしょう。


「トリップ」「呼吸法」「瞑想」などについてのご教授を受けたらいよいよ超能力トレーニング開始。


最初は透視。カードを透視して絵柄を当てていくゲーム。配られたカードを透視して、5種類ある絵柄の中から何の絵柄だったかを当てる。正解なら1ポイント。それを20回繰り返す。

……ここで筆者が取った行動を説明しましょう。

筆者は5種類の絵柄の内のひとつに的を絞り、あとはAボタンを連打しました。運が良ければ、それで3ポイント〜6ポイントくらいは取ることが出来ます。

(清田さんが言う平均点は4ポイントだそうです)


次は念力のトレーニング。Aボタンに念を込めて押すゲーム。40回ボタンを押せば終了。平均値は20ポイントだそうです。

筆者は、Aボタン連射機能を使用。……ええ。念は込めていますよ、はい。

だいたい18ポイントくらい〜24ポイントはいけますねぇ。


最後は予知。5つのランプのどこが点灯するかを予知するゲーム。筆者のやり方は透視と同じ。どこかひとつのランプに狙いを絞って、A連射。それを20回繰り返す。透視の時のようにカードが配られる演出がないので高速で終われる。取れる成績も透視と同じくらいの成績。


一通りトレーニングの説明を受けると、清田さんからトレーニングの成績を記録するカードを探して来いと命令される。

自室に戻って就寝。起きたらカード探し。普通に引き出しに入ってた。

今度はカードを記録するライター「サイコライター」を探す。わかりにくいけど、引き出しとテレビの間にそれっぽいものがある。


サイコライターを使う。5つの差込口のうちのどこかにデータが入ってるから透視してって……、なんでカードライターに5つも差込口がいるの? まぁ、突っ込みたい気持ちはこらえて、透視。

正直データは見えないけど、20%で正解できる。ミスってもペナルティはないので、何度も差し込めばいつか当たる。


今日から本格的にトレーニング開始。各トレーニング5セットという荒行。A連射で出来る限りは省略。


そして、卒業試験。成績によっては受けられないって言ってたけど、筆者はすんなり受けられました。

(Aボタン連射機能ってすごいねw)


卒業試験を始める前に、自室から出るために2つのテスト。

まずは試験を受けるためのカードが5つのシューターのうちのどこかに投下されるからそれを予知。

部屋を出ようとすると、部屋の扉が念力で鍵をかけられているため、それを念力で解除。


さぁ、いよいよ卒業試験。透視、念力、予知のトレーニングを、各1回ずつ順に挑戦していき、合計で17点以上を取れればクリア。配点は透視、予知は1つ正解につき1点、念力は15ポイント以上を取り、以降2ポイント取るごとに1点となる。


この試験はこのゲームでの難所。なかなかクリアできない関門なのだが――

筆者、4回目の挑戦にてクリア。(連射機能、マジすげぇ!)


無事、スクール卒業となり、いよいよこのゲームの舞台「サイシティ」に繰り出します。

ここでの目的は、マップの各場所を巡り、超能力を披露して、経験値(PSY)を貯め、レベルを上げることです。

移動できる場所は4ヶ所。まずは、自室がある「スクール」。セーブしに帰ってくる必要があります。

「サイパーク」は公園。公園には様々な人がいて様々な超能力の披露を求められます。

噴水の前にいる娘は、レベルが低いと話しかけられません。

「サイサロン」スクール卒業生が集うバー。ここでも公園と同じように超能力披露をします。

「サイランド」超能力を模したミニゲームが楽しめるカジノ。掛け金は経験値(PSY)。

レベルが低いと遊べないゲームがあります。


まずはサイパークとサイサロンを往復してレベルを上げていきましょう。

移動中、サイシティの住民と遭遇することがあります。RPGでいう「雑魚敵とのエンカウント」ですね。

住民は超能力の披露をせがんできます。成功すれば経験値アップ、指定回数内で成功できなければ、経験値ダウンです。……遭遇してしまったらあきらめましょう。


サイパークやサイサロンでの超能力披露には経験値ダウンのペナルティはありません。

何回か挑戦して、成功できなかった場合は「調子が悪いみたいですね」ってな感じの言葉を言って、終了です。

ただし、最初の1回で成功すると、多くの経験値がもらえます。

高難易度の「念力10回中9回成功させろ」を一発で成功させたなら、これはもうたまりません。

ドラクエで低レベルの状態でメタル系モンスターを倒したときのような快感があります。


サイパークで噴水少女と話せるようになったら、サイパークの噴水とサイサロンのスプーンは絶好の経験値の稼ぎ場。高難度の念力が出やすいんです。


レベルが上がると、清田さんからちょっと面白い話が聞けます。

・1993年にはエスパーが大量発生するでしょう。(ちなみにこのゲームは1989年発売)

……しました? エスパーの大量発生。

・2013年、超能力と科学が一体となる時代が来る。

……科学の進歩は凄まじいですけど、超能力、どこ?

・2080年には地球規模で宇宙人(ゲーム内では他の天体の生命と表記)との遭遇が始まる。


などなど。


このゲームが近い未来にネタ扱いされるとは、清田さんでも予想できなかったみたいですね。


サイランドでは、それぞれ念力、透視、予知を題材にしたミニゲームが楽しめます。

おそらく、レベル5で念力ミニゲーム「れーす」が、レベル6で透視ミニゲーム「かーど」、レベル7で予知ゲーム「ぱねる」がプレイできるようになります。

(筆者がレベル6の時にサイランドを訪れた際に、「れーす」と「かーど」はプレイできたが、「ぱねる」はプレイできなかった。レベル7で「ぱねる」が解放されたので、おそらく)


「れーす」は念力を使ってウサギとカメの動かしあい、先にゴールしたら勝ちと言うゲーム。自分がカメ、COMがウサギに念力を込めていく。……互いにランダムに距離を進むコマを使って対戦する、ただの運ゲー。


「かーど」は互いに1〜5の数字の書かれたカードを出し合い、数字が大きいほうが勝ちというゲームを繰り返し、先に3勝した方が勝ちと言うゲーム。特例として、1は5に勝つことが出来る。同じ数字だった場合は親であるCOMの勝ち。一度使ったカードは使えなくなり、これをどちらかが3勝するまで繰り返す。。

カードを透視してより強いカードを出すと言うのが名目みたいだが……。

1は5にのみ勝てて、5は1以外なら勝てる。4は5以外に勝てて、3は1と2に勝てて、2は1のみに勝てる。……ん? これって、透視うんぬんよりも純粋に、駆け引きと読み合いで勝負が決めるゲームなんじゃ。


「ぱねる」はランダムに動く人形の動きを予知して、ゴールのパネルへと導くゲーム。なんだけど、どの十字キーを押そうが、人形は好き勝手に動く。予知うんぬんよりも、人形がどこに行くかを見守るゲーム。


かーどは純粋に面白い。後のゲームはただの運。

ゲームをプレイするにはレベルに応じた掛け金(経験値)が必要なため、レベルが上がった直後ではプレイできない。(このゲームではレベルが上がると経験値は0に戻るため)

ちなみに負ければ掛け金が没収され、勝てば倍になる。(「ぱねる」のみ、1〜3倍)


様々なゲームをこなし、経験値を貯めてレベルを上げていき、レベル10の次、レベル∞になれば、いよいよ最終試練。


……この最終試練が鬼仕様。第一の試練。念力で門を開ける。40回中24回以上の成功でクリア。

クリアすると第二の試練。もう一度念力で門を開ける。条件もさっきと同じ24回以上の成功。


ちなみに、第二試練以降は失敗すると、第二試練からやり直しとなります。

つまりは、第二試練とその後の第三試練、そして最終試練は連続してクリアしなくてはならないのです。


ここが最終セーブポイントとなります。最終セーブデータを作りたければ、第二試練以降で失敗して、一度自室にもどりセーブしておきましょう。


ミスの許されない第三試練ですが、こちらは5つある正解の扉から正解の扉を透視するという試練。

単純に成功率20%です。第二試練ですら何回も挑戦しなくてはならないのに、ここでミスったらやり直しっていうのは、かなり心が折れます。


最後の試練です。最後の扉は念力で開けます。条件は第一、第二試練と同じ40回中24回の成功なんですが、ここまで来たっていうことは、第二試練の念力を偶然突破し、さらに5分の1の扉を潜り抜けてきたはず。


ここで失敗したら絶望モノですが、こちらにやれることは何もありません。

天に祈りつつ、指先に念を込めて――連射ボタン。


「開けぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」


扉を開ければエンディングです。お疲れ様でした。……本当にお疲れ様でした。



筆者のプレイ時間は4時間くらいでしょうか。(プレイ時間を表示する機能がないため、筆者のだいたいの感覚)

卒業試験を思いのほかすんなり通過できたのが大きかったかな?

(昔に遊んだときにはもうちょっと時間がかかっていたような……)


最終試練は運と根気です。MMORPGでレアアイテムをドロップ狙いするほどの根気があれば、苦ではないでしょう。(もっとも、こんなゲームにそんな運を使うのはもったいないような気もするがw)


現在(2018年1月現在)での中古相場は約500円。筆者がこのゲームを買った時も、ワゴンセールの投売り500円だったので、ある意味安定した相場ですなぁ。


このゲーム、3DSとかでリメイクかバーチャルコンソールを500円くらいで販売すれば、そこそこ売れるような気が……

(まぁ、一番最初に「今の時代では絶対に作れない」と書いたとおり、キャッチコピーで訴訟が起こる恐れがあるからか、エスパーを卒業した清田さんが承認してくれないかのどちらかで販売は出来ないでしょう)



では、個人的な評価といきましょうか。


シナリオ「C」 清田さんの言うことが理解できる方にはB評価くらいにはなるんじゃないでしょうか。


音楽「B」 ゲームの世界のイメージにマッチしている。ただ、聞き込んでこの世界に「トリップ」しちゃわないようにご注意を。


実用性「E」 まぁ、運が良ければ5つの選択肢から正解を予測する「予知能力」くらいは身につくかも。(あと、もしかするとファミコンに念を送る能力は身についているかもしれませんねw)


お買い得度「B」 ネタゲーとしてなら、500円は充分な価値。現実から別世界にトリップしたい人にはお値段以上の価値が見出せるかも。


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― 新着の感想 ―
[一言] 開発についてお調べのようなのでご存じかもですが 透視→事前に結果のカードが配布されていて、その上にレイヤーとしてカードの裏側の絵柄が置かれている 予知→ボタンを押した時に、正解が決まる …
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