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ドラン、生きている
俺はドランの報復を恐れた。俺のトリックが通用しないなんて、ドランは確かに本物だ。不死身があるなら、きっと俺の手段は何も効かないだろう。そんなヤツに俺は宣戦布告をしてしまった。俺が対策を考える。しかし、どう考えても方法は思い付かなかった。
それにしてもなぜだ? 俺はマジシャンでもある。種や仕掛けがあるのが、この世のルールだと信じていた。それが俺の中でもろくも崩れていってしまう。SFなんて信じない、あるのは種や仕掛けだ。俺はドランの顔を脳に焼きつける。アイツだけは認めない。絶対に、認めたくない。
次の日の夜にショーを控えている俺は会場へ向かっていた。人通りのない路地裏。目の前に奇妙な人を見た。全身が何かのコスチュームに包まれた人。頭から爪先までタイツのようなモノで、筋肉が目立つ。体格が良い。今日はハロウィーンか?
「また会ったな、ロベルト」
その声はドランのモノであった。よくよく見れば、タイツの色はブルーだ。まさかヒーローのつもりか?
「なんの用だ、ドラン?」
「貴様を消しに来た」
はっはーん、なるほど。ヒーローごっこのつもりか? 悪いが、俺は暗殺者だ。殺れるものならやってみろ。
俺とドランは互いを目掛けて突撃した。
悪いが、ドランにはここで消えてもらう‼




