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若き天才マジシャン
俺の名前はロベルト、18才の若き天才マジシャンだ。今から俺が観客の前でマジックを見せる。なあに、大丈夫だ。切断ショーは種がある。子どもの怖がってそうな表情が嬉しいよ。
俺は小さい時から、マジシャンに憧れていた。いわゆる見破れないマジック。俺にとってマジックはドリームだ。勇気を与えてくれた。目標を明確にしてくれた。俺は世界一のマジシャンになるってね。
さて、マジックも終わりに近づく。ファンからは惜しみ無い拍手が。最後はコインを5枚、同時に宙へ自由自在に操る。子どもの目がキラキラしちゃって可愛い。これでこそ、マジシャンをやって良かったと思える。
俺はショーを終えて、控え室で一人、休憩している。誰にも見せないけど、手は無意識にミニボールでマジックを繰り返す。消したり、目に見えない移動を繰り返したり。俺って純粋にマジシャンなんだな。わかる、自分でわかる。
さて、控え室を出よう。これから行く所がある。
どこかだって?
そんなに知りたいのか?
仕方ない、教えてあげよう。
俺の裏の顔は、暗殺者だ。




