逃避行日誌 6
オーク調査の救出任務に来た。
剣士が負傷中なだけで問題はない。
だがオークの集落の問題がある。
亜竜までいるなら問題の解決は早いほうが望ましい。
魔法薬も使ったし問題は無いけど、離脱は出来ないな。
となれば明日は早く村へと帰って再調査依頼って事で出れるかな。
シャロに事情を言えばいけそう。
うん、最果ての辺境だし、これ以上は国内を回る事になりそうだからな。
村が被害にあうのは宜しくない。
そんな訳で頑張ろう。
ついでにステータスをみたら発動状態なんですがなんですかね。
なにか恋愛要素ありました?
◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆
「よし、おはよう」
いい朝だなあとジンが起き上がって挨拶をすると剣士のイロンが起き上がっていた。
「調子はどうだ」
「ああ、お陰で助かったよ」
「ケイトさんの処置のお陰だな、こっちは用意してあった薬を使っただけだからな」
「そうか、でもその薬がなきゃ困ってたのは俺だし、嫌魔香もつかってくれたと聞いている有難うと言わせてくれ」
「わかった、オレはジン聞いていると思うがランクB10の何でも屋ってところだ」
「イロンだ、宜しく」
がっちりと握手をする二人『うむ、2枚目だし羨ましいが気のいい男だな』とジンが評価しているのだが、対してイロンも『女顔のように見えて気のいい奴だ、うむ良い奴と出会えた』なんて思っている。
「二人で見詰め合って……何変な雰囲気だしてるのよ」
「「これは友情だ」」
ケイトの突っ込みに二人で応えて笑いあっていた。まあ、そんなもんだよとシルタも二人を見ながら笑った。
「よし、じゃあこれから早めにギルドへ帰還しよう」
先行をシルタに任せて最後尾にジンが着く。
目的が村への帰還なので出来るだけ魔物との遭遇を減らす事を優先していく。
魔法薬といえど体力が削られた後でだと復帰には時間がかかるので負担は減らしたほうが良い。
暫く進んだ所でジンのマップに未知の反応がでる。類似としては亜竜なのだが種別が判らない。
「ちょっとストップだ」
「「わかった」」
「うむ、何か居るな」
撃退した亜緑地竜の亜種がいるならばこの反応は恐らくそいつだろう。昨晩に聞いた話では普通の亜竜に比べて動きが早かっただけと、ジンは記憶していたが下手に手をだすのは危険だと判断した。
戦わないのか!?と思っただろう。
だがジンはソロ生活が長い。
座右の銘が『君子女性以外に近づかず』だった。




