表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
親友ポジションに憧れる俺は彼女達に狙われている  作者: 瑞柿けろ
第三章 体育祭&杏理編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

95/123

第92話 みんなでがんばれ体育祭! 前編②

20時!セーフ!セーフ!






「とー君大丈夫?」

「おう……ありがとな真白大丈夫だ」

「琴凪先輩心配し過ぎです。私の先輩に近寄らないでください」


 心配して近寄って来てくれた真白に対して景ちゃんは冷たく言い放つ。相変わらず景ちゃん俺以外の人への態度がキツ過ぎるな。

 他の皆とももう少し仲良くして欲しいものだ。


 だがここで引く真白じゃない。


「そういう自分の物アピール止めた方がいいと思うよ?」

「事実ですから仕方ないです」

「言ってて惨めじゃないかな?」

「はぁ? なんて言いました今? 最初に先輩のこと襲った豚がなんか言ってますね」

「あれ聞こえないかな? そういう所有物発言ばっかしてるから孤立してるんだよ? 惨めだね本当に」


 二人して他の生徒がいるというのに睨み合っている。止めてくれよ居心地悪いだろ。


「大体私の知ってる先輩ならこの程度の攻撃は効きません! 私の先輩は頑丈ですから」

「それは否定しない」

「いや否定しろよ」


 お前らはあれか、俺のことを超人と勘違いしてんのか? 確かに周りに暴走メンヘラや改造人間、暗殺者に殺し屋、帯刀巫女と爆弾魔がいるが俺は至って平凡だ。

 ノーマルタイプ舐めんなよ? かくとう以外弱点ないんだからな?


 あれ待って……?


「コイツら脳筋だから実質かくとうタイプなんじゃね?」


 ヤバくね? 俺の弱点しかいないじゃん。


「終わったわ」


 ていうかこの状況で心が何も言わないのは珍しくないか? いつもならすぐに突っかかってくるのにおかしいぞ。


「ってよく見たら心いないじゃん」

「「え」」


 二人も知り合いがいない状況に気付いたようだ。というかよく見たら姫と杏理もいない。


「ここちゃん達どこ行ったんだろう……」

「私としては邪魔な奴らがいなくて良い感じですけどね」

「ひ、景ちゃん落ち着け?」


 相変わらず冷たい態度をとる景ちゃんに呆れていると、放送から銀ちゃんの声が響いた。


『次の競技が間もなく始まりますぞ! 参加者は入場門まで集まって欲しいですぞ!』


 次の競技? そうかさっきの何処かの馬鹿の趣味全開なパン食い競争はもう終わってしまったんだ。見たかったのだけれどその気持ちを抑えて、


「次って確か二人も参加するんじゃなかったか? 任意参加のやつだろ」


 その俺の問いに真白はたった今思い出したように声を出し、


「そうだよ早く行かないと! もーここちゃんなんで教えてくれなかったんだろう!」

「さ、さあな?」


 多分心的にどんな形であれ、景ちゃんの側に来たくなかったのだろう。真白のことは言わなくてもすぐ来るだろうと思ったに違いない。


「じゃあ私達行ってくるねとー君!」

「先輩またすぐ会いに来ますね!」


 二人はそう言い残して去って行った。

 

「……」


 改めて周りを見てみるが知り合いが誰もいない。銀ちゃんは放送だし、他の皆はそれぞれ別の場所に行っている。

 そんな状況で俺はふと思った。


 あれ……俺知り合い少なくね?


 そうなのである。残念なことにこんな時に仲良く話す相手が俺にはいないのだ……そう考えたら寂しい気がす……


「いや別に寂しくないな」


 アイツらがいたら、なんならうるさいまであるしね。これラッキーでは? 久々に一人とか気が楽かもしれないまである。

 とりあえず同クラスの奴が動画を回していたのでさっきの天の名シーンをスマホに送ってもらうことにした。さすが持つべきは男仲間だな。


 などと考えていると放送が流れた。


『準備が出来ましたですぞ! 次の競技”借り物競争”が始まりますぞ!』


 借り物競争って意外と普通そうなのだな。

 正直少子抜けだ、先程のパン食い競争と違いわりかし普通そうな感じだろう。


 皆の想いが一つになった時『チッチッチ』と俺達の考えを見透かしたように銀ちゃんが言葉を発した。


『やればこのクジの恐ろしさが分かりますぞ……』


 そう言うと銀ちゃんは持っていたクジ箱を保険医の先生に引かせ、先生はクジを確認すると無言で校長先生の所へ行くと、


「「「「「あ」」」」」


 校長先生のズラを奪い取った。そりゃあもうなんの躊躇いなくだ。


「ひ、酷い……」

「あれが人の所業か……?」


 皆戸惑っている。校長先生は今ズラが取れた影響により心肺停止だ。

 そんな状況を無視して銀ちゃんは続けた。


『このクジにはまともなことは書いてないですぞ』


 他にも、と銀ちゃんが次にクジ箱を渡した相手を見て男子生徒は恐怖した。

 それは婚期を逃し常に殺気立っている数学女教師、今では男子生徒達すらも獲物の様に見る先生だ。男子生徒は自然と身体を強張らせてしまうのは仕方のないこと。


 そして女教師はクジを確認した瞬間____半月状に口を歪ませ不気味な笑みを見せた。


 ゾワッ……


 物凄く嫌な予感がした後、女教師は無言でスタスタ歩いて行くと生徒指導の先生に見事なボディブローを決め、気絶した生徒指導の先生を引きずりながらゴールした。

 何が書いていたかなんて考えるだけ無駄だろう。


 そして皆は理解した。




「「「「この借り物競争やべぇ……」」」」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ