衝撃
「どうされました、リタ様」
すぐに反応を見せたのはレクサだ。そういえば、本部に来てから、レクサの顔色があまり良くないように見える。
「いや、今テレパシーで、クロザという者とやりとりしていたんだが、急につながらなくなった」
リタは焦りを隠しきれていない。
「つながらなくなった? どういうことですか」
まずい、レクサの顔色がさらに悪くなっている。
「突然、向こうの思考が届かなくなった。他のものにもアプローチしているが、やはりつながらないのだ」
それから、ぶつぶつとリタはいくつかの呪文を唱え始めた。その様子を僕たちはじっと見守っている。
しばらくして、リタは小さくため息をついた。
「陛下、申し訳ないのですが、私だけこの場所から一旦退場させていただいてもよろしいでしょうか?」
「その意味は?」
「あることを確認したいのです。一瞬で戻ってまいります」
「うむ、問題ない。身の安全に気をつけよ」
「ありがとうございます」
そして、リタは大きく息を吸い込んだ。それから大きな声で、はっきりと呪文を唱えた。
「ト・フィソ・パム」
この呪文は、確か瞬間移動の呪文のはずだ。
皆が見守る中、リタは瞬時に姿が瞬時に姿が消え……
るはずだった。しかし、何も起こらなかったのである。
リタは何度も、唱えた。しかし、何も起こる様子はない。
しばらくして、リタは力なくこういった。
「陛下、残念なことをお伝えしなければいけません。
私の魔法が、無効化されています」




