真実:リタの話②
何を見たかって?
女の子だよ。
6,7歳ぐらいの女の子。
イートンがむしゃむしゃと、ありとあらゆるものを食い尽くしている真ん中に、
女の子がいたんだ。
それを見て、アタシたちは思わず叫んだ。
「危ないっ」
って。
でも、女の子は全く動じない。それどころか、アタシらの方を見てニヤって笑ったんだよ。そして、イートン達は決して女の子に襲いかかろうとはしなかった。そして気が付いたよ。
イートンを操っているのは、この子なんだって。
そして、その女の子はアタシ達の方を見て、こう叫んだ。
「こんな世の中大嫌い。消えちまえばいいのよ」
それを聞いて、アタシ達は皆構えたよ。でも、攻撃していいのかどうかわからなかったから、そのまま固まっていた。この女の子が魔物なのか、人間なのか、よくわからなかったからだ。
お互い目配せしながら膠着状態が続いていたが、そのうちに女の子が笑いながら、こう言ったんだ。
「あ、良いこと思いついた!」
次の瞬間、女の子は空に舞い上がりそのまま消えた。そして、何と言うことだろうか、あれだけいたイートン達も、一瞬にして消えたんだよ。
後にはヤツらが食い残した、膨大な闇の穴だけが残っていた。今だって忘れられないよ。あの黒さを。全ての光を飲み込んでも、まだ足りないっていう感じの黒だった。




