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無能な僕はこの世界で、精神科医の夢を見る  作者: 精神科医Tomy
Journey

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デュロオリジナル・認知症テスト

「おい、デュロ。お前、何ごそごそやってんだい」


 運転中のゾロが、僕に話しかけてきた。好奇心旺盛な彼には、気になって仕方ないのだろう。


「うん、ちょっとね。

 ところで、このゾロゾロ号に、ちょっとした小物がないかい?」


「小物? 何に使うんだ」


「いや、なんでもいいんだ。たとえば、石斧とか、笛とか、腕輪とか。5つぐらい」

「後ろに積んである、赤いラベルのついた麻袋に色々入っているよ」


「ありがとう」

「後でちゃんと元に戻してな」


 僕は身を乗り出して、袋を捜した。回復の腕輪、ドラゴンの笛、俊足の帽子、やくそう、力の種。これだけあればよいだろう。長谷川式スケールは、いくつかの質問をして採点をする。そのうちの一つに5つの品物を見せたあと隠し、何があったか答えてもらう項目があるのだ。以前の世界では、はさみや鉛筆、時計などの品物がセットされたキットがあったのだが、この世界では代用品を用意するしかない。


 他にも、本来の長谷川式スケールをアレンジするべきものがある。たとえば、3つの無関係な言葉を覚えてもらい、あとで確認する質問。もともとは「桜、猫、電車」か「梅、犬、自動車」のどちらかの組み合わせを使うのだが、この世界に桜も、梅も、猫も、犬も、電車も自動車もない。僕は考えたあげく、この世界にもある「マンドラゴラ、スライム、馬車(馬はなぜか存在する)」を使うことにした。


 他にも、知っている野菜や果物の名前をできる限り答えてもらう項目があるのだが、この世界にも野菜や果物はたっぷりある。以前の世界のものとは、名前や味はだいぶ異なるが、この質問は変えなくてもいいだろう。


 あとはなんとかそのまま使えそうだ。


 こうして、デュロアレンジの「長谷川式認知症スケール」が完成した。この検査を行い、30点満点中20点以下であれば認知症の疑いが高くなる。


 さあ、どうなるだろうか。

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