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発作
おばさま!?
「おや、レクサじゃないか。久しぶりだねえ」
「ご無沙汰しています」
2人は初対面じゃなかったのか。
僕の脳裏に、シャドウの「リタ」にレクサが挨拶したときのことが思い浮かぶ。
「あの、『メイラ』で働いているレクサと申します。はじめまして」
確かそう言ったはずだ。なるほど、あれはカマをかけていたのか。
「店の玄関を叩く音がしたから、私はてっきりこの人が帰ってきたのかと思ったんだよ。
そうしたら、まさかのシャドウだよ。
私は瞬時に、身代わりの魔法を使って入れ替わったんだ」
「相変わらず、見事な魔法……」
僕はレクサの顔が青ざめていることに気がついた。呼吸も早い。
パニック発作だ。
「レクサ、薬はある?」
「あ、はい……」
言いかけて、レクサはその場にへたり込んでしまった。僕は慌てて、彼女の元に駆け寄った。




