そして、彼らが。
その瞬間だった。
「クー・ビビック」
誰かが呟くような、けれど確かに空間を震わせる声が響いた。どこかで聞いたことがある。思い出そうとした、その刹那――
光が裂けた。
リタ。
レクサ。
ルーラ。
クロン。
ゾロ。
ボルチ。
六人が、まるで最初からそこにいたかのように、病室の空間に立っていた。浮かび上がっていた点滴台が床に落ち、金属音が跳ねる。
セナのエメラルド色の輝きが一瞬揺らいだ。
「そんな、馬鹿な……」
レクサがまっすぐ僕を見た。あの瞳だ。
迷いのない、透き通った光。
「良かった。間に合った」
セナが叫ぶ。
「なぜ、アナタたちがここに!」
リタが一歩前に出る。
彼女の足元から、淡い蒼い紋様が広がる。
「デュロを返してもらうよ」
その言葉が落ちた瞬間、セナの力が爆ぜた。エメラルド色の衝撃波が放たれ、窓ガラスが粉々に砕けた。
リタが指を鳴らすと、透明な壁が展開され、衝撃を受け止める。
クロンは一歩踏み込む。
重心を極端に低く落とし、床を割る勢いで前へ出る。振り下ろされた大剣が、セナの衝撃波を縦に断ち割った。
遅れて、ボルチが横から滑り込んだ。
彼の剣は細身だが、速い。
エメラルドの残光を縫うように、三連撃。
火花が散る。金属音が病室に反響する。
セナが叫ぶ。
「ああああっ、鬱陶しいッ!」




