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だって、空が青いから(イラストあり)

登場キャラ紹介

 コンデッサ……ボロノナーレ王国に住む、有能な魔女。20代。赤い髪の美人さん。

 ツバキ……コンデッサの使い魔。言葉を話せる、メスの黒猫。まだ成猫ではない。ツッコミが鋭い。

 チリーナ……伯爵令嬢にして魔女高等学校2年生。コンデッサの元教え子。青い髪をツインテールにしている。身長は低め。


★ページ途中に、チリーナのイメージイラストがあります。

 黒猫ツバキは、魔女コンデッサの使い魔である。

 コンデッサはとっても有能な魔女。加えて、20代の美人さんだ。


 ここはボロノナーレ王国の端っこにある村。……の外れにある、コンデッサのお(うち)


 お昼時、家の戸が外からいきなり開かれる。入ってきたのは――


「コンデッサお姉様~! 貴方のチリーナが参上いたしました! お邪魔しても宜しいでしょうか?」

「そう言いつつ、チリーニャさんはもう家の中へ入ってるニャン」

「あら? 駄猫(だねこ)。お姉様はどこにいらっしゃるの?」


 ツバキの前に姿を現したのは、高校生魔女のチリーナであった。学校の制服を着ている。


  挿絵(By みてみん)


 チリーナは伯爵家のご令嬢。チリーナが幼少の頃、彼女の家庭教師を務めたのがコンデッサ(当時、高校生)だったのである。

 それ以来、チリーナはコンデッサを『お姉様』として慕っているのだ。


 そう。

 慕っているのだ。

 非常に、慕っているのだ。

 非常識に、慕っているのだ。


「ご主人様は、お仕事で出掛けてるニャ。帰ってくるのは、明日の夜ニャン」

「そんな! (わたくし)はお姉様に会いたくて、飛んで参りましたのに……」

「アタシはお留守番にゃ」

「駄猫の顔を見に来たわけではありません」


 チリーナが住んでいる伯爵家のお屋敷は、王都にある。チリーナは文字通り、(ほうき)に乗って空を飛んできた(・・・・・)のだ。


「チリーニャさんはご主人様から合鍵(あいかぎ)を貰ったにょを良いことにして、連絡なしで突然やってくる……その悪いクセを直すべきだと、アタシは思うニャン」

「うふふふふ。(あい)鍵、(あい)鍵、(あい)の鍵~」


 聞いちゃいねぇ。

 いくらチリーナが欲しがったからと言って、コンデッサは自宅の合鍵を渡すべきでは無かった。あれより以降、チリーナの浮かれ調子はだんだんと酷くなってきている。


 ツバキは溜息をついた。


「チリーニャさんは今日はどうして、訪ねてきたニョ?」


 用事など、無かったはずだが。


「だって、空が青かったから」

「ニャ?」


「通っている魔女高等学校が本日、臨時休校でしたの。朝方に知らせが入り、それで時間が()いてしまって……なんとなく青い空を見上げていたら、私、急にお姉様に会いたくなって」

「……チリーニャさん、凄いニャ」

「そうでしょう」


「ちなみにチリーニャさん。世界は何のためにあると思うニャン?」

「もちろん、『私とお姉様のために』――ですわ! それ以外に、世界に存在理由などあり得ません」

「……チリーニャさん、凄いニャ」

ツバキ「凄いのニャ」


 全4話です。毎日投稿いたします。

 チリーナのイラストは、Ruming様(素材提供:きまぐれアフター様)よりいただきました。ありがとうございます!


 本作のテーマも三題噺でありまして……お題は「恐怖」「チョコレート」「告白」となっております。

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[一言] チリーナちゃん可愛い( ˘ω˘ ) これは推せる( ˘ω˘ )
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