天は"二罰"を与えん
それから少しの時が流れた。
ここは”フォクスリバ刑務所”、新囚人として入所したトクシュウは囚人服に身を包み看守の案内を受けながら自身の房へと向かって所内を歩いていた。
「やーれやれ。まさか人生の貴重な時間を刑務所で過ごすことになるとは思わなかったよ」
看守の男が歩きながら刑務所内の説明とルールを伝えていた。
「ここのルールは2つだ。ひとつ。看守の命令には絶対服従。この塀の中で貴様らろくでなしと俺達との違いは銃を持っているかどうかの違いだけだ。命が惜しければ従うことだ」
「ほう。で、2つ目は?」
「”1つ目を犯すな”だ」
やがて房に辿り着いたトクシュウは房の中に入り抱えていた布団を2段ベッドの下に置いた。
看守が入り口を施錠しその場を去るとトクシュウは部屋の中を見渡す。
「やれやれ。汚ったない場所だなぁ」
すると突然2段ベッドの上からある大男が降りてきた。
50代程と見られるの大柄な男はトクシュウを見ると艶かしい笑顔で喋りかける。
「いらっしゃ~い。か~わい子ちゃ~ん」
「ひっ!?」
その男がトクシュウの顎をいやらしい手つきで撫でるとトクシュウはベッドの上にしりもちを着いた。
「なっ、なっ、何なんだ?アンタは?」
「俺ぁネッパーってんだ、ヨロシクゥ~。ようこそ愛の巣へ。これから始まる2人の甘い生活を思うと俺様の暴れん坊ちゃんが今にもこの窮屈な囚人服を突き破ってきどうだぜぇ~」
ゆっくりとトクシュウにその顔を近付けて行くネッパーという男。
「ん~~~。アウトロの奴が言ってた通り上玉だねぇ~。地獄に仏たぁまさにこのことよぉ~」
「おい?何するんだ?止めろ!止めろ!看守!看守!おい、誰かぁぁ!!ひやぁぁぁあぁぁぁぁ!!!」
やがてベッドの押し倒されたトクシュウはネッパーの体格に覆いかぶされたっぷり時間を掛けてその身体を貪られていった。
広範囲に響き渡るトクシュウの悲鳴。
しかしその悲鳴を聞き助けに来る者はいなかった。
トクシュウ人生最大の悪夢は約1時間に渡り彼の肉体と精神を崩壊させていった。
そんな営みが行われている刑務所の外にはザキルとアウトロの姿があった。
「へっへへへへへ。あの野郎、今頃ネッパーの歓迎をその身体でた~っぷり味わってる頃だぜぇ~」
「テメェって奴ぁ。相変わらず悪趣味な事しやがるなぁ」
「襲われた少女と同じ気持ちをたっぷり味わってもらうのさぁ。これから1年間毎日ネッパーのぶっといモノそのケツで受け止めるんだ。切れ痔になっちまうだろうから軟膏でも差し入れしてやろうか?」
やがて2人は高らかな笑い声をその場に残しながら車を走らせ刑務所の前から去って行ったのだった。




