運命の2人? 〜優子〜
「美桜、最近元気ないけどどうかした?」
「え、なんでもないよ!あ、でも最近アクセサリー作ったり、あれこれ作ったり遅くまでしてるからちょっと寝不足気味かな〜」
確かに美桜は趣味でレジンでアクセサリーを作ったり、ミシンで小物を作ったりしている
時々ネット販売するくらい上手だ
私のカバンや巾着、ピアスなんかも実は美桜の手作りだ
事故に遭って両親を亡くしふさぎ込んでた美桜
自分もケガをして動き回れなかった時、担当の看護師さんが退屈ならこんなことしてみたらって進めてくれたって言ってた
手先の器用な美桜に向いてたのか
みるみる上達していった
でも、今の美桜は
大好きな手作りをして寝不足というより、何かに思い悩んでるっていう顔だ
藤堂さんだっけ?
彼と何かあったのかな?
「ねぇ美桜。1人で考えて答えが出ないことも、誰かに話すことでまとまって解決することってあると思うよ。もちろん、前にも言ったけど無理に聞こうとは思わない。でもそんなに目の下にクマを作って、ぼーっとしてる姿を見てると私って役立たずなのかな、美桜が相談できるほど頼りないのかなって思っちゃうよ
どうかな?やっぱり話せない?」
その途端クシャッと顔を歪め、今にも泣きそうな顔をした
そんな顔、美桜には似合わないよ
そんな美桜を見てると私の方が泣きそうだよ
「優子、ごめんね。それとありがとう
優子は頼りなくなんかないよ!誰よりも優しくって私が困ってるとさりげなく手を差し伸べてくれる、頼りになる大切な友達だよ!
あのね、話聞いてくれるかな?本当は優子に聞いて欲しかったんだ。でも自分でもうまくまとめられなくって話せなかったんだよね。まとまりなくてもいいかな?聞いてくれる?」
「あったりまえじゃない!いいのよ、まとまってなくたってうまくなくたって。美桜の気持ち聞かせてくれる?」
「うん!」
そうして長々と2人で話したのはやっぱり藤堂さんのことで
あんなに色恋沙汰とは無縁の美桜の初恋とも呼べる話だった
私から見たらあの藤堂さんっていうお姉ちゃんの会社の社長さんは、ものすっごく怖くて、冷酷って言葉がぴったりな男の人で
でも美桜が見た藤堂さんは全くそんなことなくて
確かに初めて見た時、躊躇せず自分の会社の中を美桜を抱っこして歩いてた
美桜に話しかける声はどことなく優しくて
その眼差しは美桜のことが愛おしいって表してたように思う
2人とも初対面のくせして、何故だか一緒にいる姿がしっくりきてた
ああいうのを運命って言うのかな?




