表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異次元戦争  作者: 島崎 海成
第三章 日常生活(仮)
11/11

一人前への準備

超久しぶりの投稿です。ですのですこしばかり筆者がふざけております。

 「……おい、誠!しっかりしな!」


 ボーっとした頭に、くぐもった女の声が聞こえる。目線の先には顔が二つ。ぼやけたシルエットがはっきりしていくにつれ、誠は二人の顔が自分の顔見知りであることに気づいた。顔の主はマクロスと健一で、2人とも心配そうな顔で誠を見ている。 


 意識が戻った誠はゆっくりと上体を起こした。


 「ったく、死んだんじゃないかって心配したよ。」


 「心配させてごめんなさい。僕はもう大丈夫ですから。あの、ところでシオンは?」


 「あそこで伸びてるよ。」


 マクロスはマーズと共に救護班の担架に乗せられて運ばれているシオンを指さした。担架とそれを担ぐ4人の救護兵の周りには壊れたパワードスーツの残骸と大量の血が残されており、戦いがどれだけ凄まじいものであったかをよく表していた。


 「おー、お前ら、よくやったな。いいコンビネーションだった。」


 誠が少々やりすぎたことを反省しながらシオンを見ていると、さっきまで座っていたキースが誠たちに近づいてきた。手には何やら紙のようなものを持っている。


 「シオン、マーズ共に戦闘不能だ。合格だよ、お前ら。ホレ、合格証書。」


 キースは座り込んでいる誠に持っていた紙切れを渡した。そこには大きな文字で、「合格」と書かれており、この紙切れが本当に合格証書であることを示していた。


 「合格って?」

 

 聞いたのは健一だった。


 「ああ、そうか。お前たちに何も言ってなかったな。実はこの試験はな、お前たち新米兵士に、フライの戦闘員として採用し、今後任務を全うできるかどうかを判断するためのものでな。勝者には一人の兵士として、俺たちから課せられる任務に赴くことができるようになるって仕組みなんだよ。」


 「つまり、僕らはちゃんとした軍人になったってことですか?」


 「そういうことだ。」


 「でも、マクロスさんはどうなるんです?」


 健一はそう聞いた。彼女はこれまで何度も任務に就いたことのある軍人だからだ。


 「こいつは何も変わらないよ。お前らもフライの兵士がどういう仕組みで任務に就くかはわかってるだろ?」

 

 「ああ、そうか」

 

 言われて健一は納得したそぶりを見せた。


 正式な軍隊フライの兵士、特に能力者は、帝国兵や地球の米兵などとは違い、ほとんど部隊を組んでの任務の遂行は行わない。基本的に彼らは単独で任務を遂行するのだ。


 「そういうこった。誠、立てるか?」

 

 そう言ってキースは誠に手を差し伸べた。誠がそれをつかんでゆっくりと立ち上がると、隣でマクロスが安堵のため息をついていた。


 「ああ、そうだ。誠、健一、お前らに渡したいものがある。ちとついてきてくれるか?」


 そういわれて誠は健一と顔を見合わせた後、キースに向かってうなずいた。するとキースが歩き始めたので、誠たち二人もマクロスの「誠、健一がーんばれよー」という声を背にキースの後をついていった。



 しばらく後をついていくとキースは「武器庫」と書かれたドアの前で立ち止まり、途中、ヤスに渡された鍵を使ってドアを開けた。


 武器庫の中には、名前から十分想像することのできる光景が広がっていた。四方どこを見渡しても、そこにあるのは武器、武器、武器。アサルトライフルやサブマシンガンはもちろんのこと、RPGやグレネードランチャー、重機関銃といった、誠がゲームでしか見る事ができないようなものもあった。


 「おい、こっちだ」


 誠が目の前に広がる非日常的な光景に目を奪われていると、キースが誠を呼び出した。誠が声のする方に向かってみると、そこには細長い、まるでカジキのような機械が2台置かれていて、その奥には、長袖の黒い服上下とデューティーベルト、それから帽子のセットがこれまた2セットおいてある。


 「お前ら新米も、交通手段がいるだろ?そのためのもんだ。初めて見るような顔をしているが、お前らこれを見るのも乗るのも初めてじゃないはずだぞ」


 いわれて、誠はハッとなった。このカジキのような機械は少し前に、健一とヤスとの合同訓練の際に使った「ホバーバイク」というものだったからだ。そこで誠と健一は、ホバーバイクの扱い方、乗り方を実践も交えてキースたちに教えてもらったのである。


 「思い出したか?一応だがおさらいしておくぞ」


 宣言通り、誠たち二人はキースによっておさらいさせられた。まず、当然ではあるが椅子にまたがり、鍵をかける。その後、手元に左右一つずつあるハンドルの内、右のハンドルについているボタンを押すことで、ホバーバイクを浮かせることができる。スピード調整は両手のハンドルを絞ることで出来、ブレーキは各ハンドルについている装置を握ることで出来る。左右の旋回は体のバランスを行うことで可能だ。そして、ホバーバイクには「護身用」の機銃が備え付けられており、ハンドルの側面についているボタンを押せば掃射できる仕組みになっている。


 「健一君、大丈夫?」


 誠が一連の確認をし終えたあと、健一を見やると、健一はもう撃沈寸前だった。


 「なんせ激戦の後だからな。疲れてしまうのも致し方無い。よし、ホレ、鍵だ」

 

 キースはそういうと、誠と健一に向かって、それぞれ一つずつホバーバイクの鍵を投げた。もちろん、誠は問題なくキャッチできたが健一はそうはいかなかった。


 「あと、これな。任務用の戦闘服だ。二つともお前らのサイズに合ってるはずだぜ」


 「あの、なんで制服と別で必要なんです?」


 「俺達が反政府勢力だからだ。仕方ないね」


 健一の質問に、少々残念がった様子でキースは答えた。その姿は、誠に、キースが堂々と反政府活動を出来ないことを悔やんでいることを顕著に見せていた。


 「キースさん、すいませんが、これどうやって持って帰ればいいんです?」


 「あ、ああ。忘れてた。その戦闘服のズボンのポケットに、圧縮カプセルがいくつか入ってるだろ?それ使いな」


 言われて誠が、そのポケットの中身を確認すると、確かに圧縮カプセルが入っていた。


 *圧縮カプセルとは、帝国軍によって、帝国の一般的なワープ装置などに使われている空間操作鉱石「アラゴン」を10分の1の大きさに砕いた物を使用して製造されたもので、ある大きさのものを元々の大きさの6分の1のサイズに縮めて管理できる○えもんの某ポケット的な道具なのである。ちなみに、一個のカプセルにつき20個までの物を管理可能で、圧縮した物を取り出す際にはその中の物を任意で選んで取り出せるんだよ○び太君。


 「ありました」


 「おし、じゃあこの二つを圧縮して自分の部屋に持って帰りな」


 言われて誠たちは、自分たちが渡されたものを圧縮した。


 その後、誠たちはそれぞれの自室へと帰った。


 


 


 

 

 

 ○えもんとかほざいてごめんね○び太君。次からはまじめにやるってばよ(笑)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ