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私のパパはバハムート  作者: 宇田川ミツキ
恋はトラブルだらけ編
9/26

バハムーコ初出勤

バハムーコが朝からファンデーションが無くなったとわめき散らし、危うく遅刻する所だった。結局ポーチの中にあり、照れ笑いですますのは全世界の女性共通なんじゃないだろうか?あまり化粧をしても変わらない気がするが、そんな事を言おうものならまた怒られるのでやめておいた。

化粧が楽しくて仕方がないのだろう。年頃の女の子だから。






ー守の会社の給湯室ー




バハムーコ「バレないかドキドキして楽しいですね!」ヒソヒソ



守「バカ、俺はヒヤヒヤだ!大人しくしてろよ。夕方は会議だからな」ヒソヒソ




バハムーコ「はい!大人しくしてます」ヒソヒソ




守「お前、魔法きれるときはちゃんと言えよ?」ヒソヒソ





バハムーコ「お腹減ったぁ」ヒソヒソ






守「ちゃんと聞けーい」!!ヒッソヒソォ








伊東「ちょっとー?!牛丸くん!!



こんなトコで仕事サボってちゃ駄目でしょう!!」




!!ゲッ!!





守「伊東リーダー!!すいません、ちょっと胃薬を…」






伊東「ふーん、夕方会議だから?緊張してるの?」






守「いや、、、まぁ。はい」






伊東「大丈夫よ、牛丸くんなら。私の高校の後輩だし!自信を持ちなさい!今頑張って歩いてる道を真面目にいけばきっと成果に繋がるわ」





守「だといいんですが…」






伊東「さ!出発しなさい!営業マンは外に出てナンボよ!」






守「はい、、では行ってきます」






伊東「いってらっしゃい!

牛丸くん、、、いい結果でたら。ご飯くらい連れてってあげるわよ?」






守「い、いえ。私は…人付き合いが苦手なもので」






伊東「なに?不満なの?」ムカ






守「いえ!ご飯いけるように頑張ります!」ビシー






伊東「よし!」






ダッ







伊東「全く…下手な演技しちゃって。それにしても女心がわかんないヤツ…そんなに私は怖いか?…バカ」








ーーーー



車の中が化粧品の匂いなのか、良い匂いがする。ちょっと張り切り過ぎた匂いの犯人は胸ポケットから顔をだし、欠伸をして背伸びをしてる。


こうして職場で注意されるのを聞かれるのは恥ずかしいが、まぁいい。

梅雨がもう少しで開ける。そらにはずっしりと雲が太陽をかくしてる。六月の太陽は照れ屋だ。

呑気なバハムーコは俺に少しだけ勇気をくれる。ありのままの自分でよいと。


バハムーコは会社に着く前のコンビニでポケットサイズになる魔法をかける。胸ポケットにちょうど収まるが、夏はどうしよう?クールビズで上着を着ないからな。




ー守の営業車の中ー





バハムーコ「ねー守さん、今の人は?」






守「あー伊東さん?あの人は俺の上司だよ」






バハムーコ「私、なんかあの人苦手です」






守「まぁ得意な人はいないよ。話し方がドギツイからなぁ〜。綺麗なのが余計にキツく感じるよ。


俺と三つしか年は変わらないのに営業成績は社内トップ。バリバリの才女だよ。挫折なんてしたことないだろうなぁ。家柄が名家らしいし…。あ、それはお前も変わらないか」






バハムーコ「そんなんじゃなくて。あの人、守さんに気があるんじゃないですか?」







守「あはは!んなわけないだろ。あの人は恋なんて興味ないだろーな」






バハムーコ「………」





ーーーー




守さんはバカです。と言うより鈍感。

きっと数々の女性を逃してきたに違いありません。私としてはそれで、多いに結構なのですが。


この世界には季節という不思議なものがあります。太陽はたまに顔を出すと、とても暖かく気持ちがいい。


朝、お味噌を作ってる時にチュンチュンなく鳥。守さんはあの鳥は食べれないと言ってました。私はそんな無作法な食いしん坊じゃないのに。


数日だけど、幸せを感じる。

守さんは太陽のように優しい人。

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