No.4 夢現~ゆめうつつ~
はい、リルフィです。
何度も挫けそうになって、挫けた学校ネタ…どうしても入れようとするとグダっちゃうんですよね~( ;∀;)
良いんです…その内、気が向いたらどうにかしてみようと思う。
学校の授業も進み、最後の授業は数学だった。
この学校は、少し特殊で、各学年それぞれ成績順にクラス分けするのだが、学校側の方針で、互いに刺激し、協力しあう事を目的に、学校のレベルアップにつなげようと言う事で、成績が優秀な特待生とスポーツが得意な特待生と他のクラスから溢れた成績もスポーツも他クラスより劣る者達を集めた『特殊クラス』通称『特C』と言うクラスの他、A、Bクラスとある。
特待生でもあるボクの親友で幼馴染の岸川和樹と、同じクラスなので、ボクが『特C』に居る事になるのだが、特待生でもないのに『特C』に居るからと言って、バカでも成績が悪い訳でもない事を、ボクを含め、特待生でもない『特C』に居る生徒達の為に、ココに宣言する。
数学教師の淡々とした声と、難しい数式を前に、ボクの意識は朦朧としてきていた。
うぅ……眠ぃ……
ボクの前の席に座る、茶色の短髪をツンツンと立てた、背中の大きい生徒…カズは、その大きく広い背中を丸め、軽い寝息を立てうつ伏せに眠っていた。
窓際で、日当たり良好、眠り歌より効果のある教師の声に、一般の高校生でも難しいような問題を前に、眠くならない方が可笑しいのはしょうがないと思うんだ。
とうとう、眠気が限界に近いのか、幻聴まで聞こえてきた気がする。
…△○……~※◇…………☆∧⊿ます。
あー…誰かの声が聞こえる気がする…聞いた事があるような…誰だったっけ?
瞼を開けているのも辛くなり、遂に、目を閉じてしまったボクは、声の主の名前をふと思いだし目を開くと、ボクはふかふかの布団の上でうつ伏せになって眠っていた。
「んっ…う~…あれ?ここは?」
体を起こして周囲を見渡すと、そこは教室の中ではなく、教室のように広く天井の高い部屋に置かれた、天蓋付きのベットの上だった。
先程から、隣に立っていたライムグリーンの髪を三つ編みにしたメイド服の女性と目があうと、その女性は、綺麗なお辞儀をして話しかけてきた。
「おはようございます。姫様、もうすぐ朝食の時間ですから起きて下さいませ。」
「・・・・・・」
あー…ボク、授業中に眠っちゃったのか…昼間にこんな夢見るなんて初めてだな…
「姫様?…いかがなさいました?」
ボクが、ポカンとした表情で黙っていた事に首をかしげ、心配気な表情でボクの肩に手をかけると、もう片方の空いた手で、ボクの額に柔らかくひんやりした手を当ててきた。
「お体の具合でも悪いのですか?」
ボクは慌てて、その女性から距離を取ると両手を振って問題ないとアピールする。
「わわっ…だ、だいじょぶ!お、お、おはよう!アイラしゃん!」
ボクの態度と言動に怪訝な表情を浮かべ、疑惑的な目でボクを見据えると、黒い笑顔を浮かべた。
「さては、何か隠し事をしていますね?姫様」
「ひっ……ち、違うよ?アイラしゃ…アイラ、寝起きでボーっとしちゃってて、それからそれから、ちょっとびっくりしちゃっただけ…」
姫様スキル、頬を染めながら照れ笑いを咄嗟に発動すると、アイラはしょうがないと言う風な顔で、ボクの頭を撫でてきた。
「もう、姫様?びっくりは私のセリフですよ?心配させないでくださいませ」
「はぁ~い!」
「ふふ、では、お着替えいたしましょう」
ふと、寝巻き用のワンピースを着て、小さくなり少女と化した自分の体を見下ろすと、一回頷きアイラに付いて大きなクローゼットの前まで向かう。
学校に行ってる時に見たのは初めてだったが、今まで見てきた夢の経験から、それぞれの夢を見ている時の世界の時間の流れは変動するようで、おかしいと思う事はなかった。
二つの世界を繋ぐと、どうしても時間軸と気になってしまうもので、寝ている側の世界は緩やかになり、起きてる側は早くなると言う風にしてみました。
夢がどう言う働きをするのかも別に勉強した方が良いかもしれぬ…orz