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No.2 現実のボクと家族

2世界の同時進行は初の試みですが…なんとかなるさーw

 ピピピッ…カチッ…


 目覚まし時計が鳴り出すと同時に、布団から手が伸びて来て目覚ましを止めると、気怠そうな顔をした黒い髪を肩甲骨くらいまで伸ばした少女の様な子が、布団から這い出てきた。


 欠伸を噛み締め、目覚まし時計の表示に目を落とすと、時計の表示は早朝の5時を指していた。


 寝癖でボサボサになった髪を気にする素振りもなく、簡素な部屋に置かれた机に腰掛け、一冊のノートを取り出した。

 ノートの表札には、『夢日記』と書かれており、ノートを開くと、ペンを持ち文字を書き始めた。


 ボクの名前は、夢郷(ゆめさと)朱鳥(あすか)、数年前からボクは、とある夢を見るようになった。

 最初はボンヤリとしていた夢も、今では毎日、現実感の強い夢を見るようになった。


 ボンヤリと見ていた頃は、変な夢だなと思っていたのだけれど、何度も続く内に、ボクは、その夢の記録を取る様になり、この『夢日記』を書く習慣が出来てしまっていた。


 その現実感の強い夢は、どんなに印象が強くても、起きて時間が経つと普通の夢の様に記憶が曖昧になっていく為、記憶もある内にノートにまとめる様になったのだが、つい最近では、夢の中のボクまで『夢日記』を書く様になり、夢の記憶が薄れる事も無くなってきたのだが、毎朝5時に起きて書くという習慣が根付いてしまい、今でも記録を書く事にしている。


「…アイラさんと…入浴して…それから…」


 あぁ、そう言えば文字を教えて貰えるんだったけ?…ボクの夢のはずなのに、夢の中の文字は何故か読めないんだよなぁ…そうだ!文字教えて貰ったら、こっちの日記を、あっちの文字で書くのも面白いかもしれないな!ふふ、なんか考えると今日の夢が待ちどうしいな…


 朱鳥が日記を書き終わり、時計を見ると表示はもう6時を過ぎていた。


 ぐぅっと体を伸ばしていると、トントンと扉をノックする音が聞こえた。


「…お兄ちゃん!起きてる?」


 ボクは慌てて日記を片付けると、扉のとこまで行きゆっくりと開いて扉の前に立つ少女を見上げた(・・・・)


「…おはよぅ。夏奈(かな)


 夏奈と呼ばれた少女は、扉から覗く様に出てきた朱鳥に、ぱぁっと花が開かんばかりの笑顔を浮かべると、次の瞬間には、頬を膨らませ、ボクの目線と合わせる様に腰を屈め、両手を腰に当てると、隠れてる朱鳥を引きずり出さんばかりに扉を開き、部屋の中に押し入ってきた。


「お…おぃ…入ってくるn「お兄ちゃん!!」…は、はい…」


「まだ髪ボサボサじゃない!ちゃんと起きたらブラシくらいしてって言ってるでしょ!」


 彼女の名前は、夢郷(ゆめさと)夏奈(かな)、ボクの2つ下の妹で、14歳の中学生である。

 身長はボクが150も無いのに、この妹様は160ちょいとモデル並に背が高く、たまに一緒に出かければボクが妹だと思われるのは、何かの間違いだとしか思えない。

 夏奈は、父譲りの赤毛で癖っ毛の強い髪を外跳ねのショートヘアーにしているが、自分の髪がお気に召さないらしく、何かとボクの髪に文句を付けては弄りたがるのだ。

 妹に限らず、母や姉もボクの髪に対して、何か強い思い入れがある様なのだが…高校に入る頃に、髪を無断で切った時は、母には長時間の説教と、姉には言うに耐えないO・SHI・O・KIを受け、夏奈には、何時間も泣き付かれた挙句、この3人に、もう許可なく切ったりしないと言う、誓約書まで書かされたのだ。

 もちろん、高校生ともなれば風紀もあると話しては見たのだが、母が何を思ったか黒い笑顔でどこかに電話をかけ始め、20分もしないうちに、髪を縛って登校しなさいと言われた時は、もう髪を切る事を諦める事にしたのだった。


 血判まで押させられて傍に短刀を置かれれば諦めてもボク悪くないと思う…セップクッテナニ?


「はい♪お兄ちゃん終わったよ?」


「…ん、ありがとう…夏奈」


 ボクの髪を弄って満面の笑顔の夏奈に、声を掛けると、何を思ったのかちょっと不服そうに指をくわえボクの髪を見つめだした。


「どうせならポニテじゃなく…とか…三つ編みとかできれば…」


「…ほ、ほら!そろそろご飯食べないと!母さん怒るよ!」


 変に弄られても困ると慌てて夏奈の思考を中断させると、食堂へと夏奈の背を押し連れて行った。


………


 食堂につくと、キッチンには母が立っており、机には姉が既にテーブルに着きご飯を食べていた。


「夏奈~。朱鳥ちゃんは起きた?」


 キッチンに立っていた母が、手を拭きながら出てきた。

 夏奈は、いつの間にかテーブルについて手を合わせていた。


「うん~。起きてたけど…お兄ちゃんまt「母さん!雪姉!おはよう!!」」


 夏奈の発言を中断させると、急いでテーブルに着き、手を合わせた。


「あらあら♪朱鳥ちゃん、おはよぅ♪」


「…ん、…おはよ」


 上から順に、ボク等の母である夢郷(ゆめさと)麗華(れいか)、見た目はすごく若く、ボクと同じ黒い髪をサイドに三つ編みで流し、優しそうに微笑む姿は、大和撫子を体現したような人ではあるのだが、3児の母で見た目20代よりも遥かに上のh…


「朱鳥ちゃん?おかわりはいらないんですか?」


「…はい、いただきます…だから、包丁収めてください…」


「あっ…あらやだ♪私ってば…ふふふ」


 とにかく、家族で出かければ、夢郷家の4姉妹と言われるほど(ボクも含められてるのは納得いかないが)ご近所でも評判になっている。


 あとは、姉である夢郷(ゆめさと)深雪(みゆき)で、ボクの一つ上で17歳の同じ高校の3年生だ。

 性格はクールな委員長を地でいくタイプで、運動神経抜群の夏奈とは逆で、秀才で学年主席に座し、生徒会長と言う肩書きを持っている人だ。

 ミスコンとかでも首位に立てるほど、モデルの様に綺麗な人でもあり、身長は170とさらに高くボクの首がマッハでやばい…校内の恋人にしたいNo.1と言われているが、いろいろと残念な人でもある。


 可愛いものには目がなく極度のブラコンで、切れると口より先に手と足が出る人なのだ。

 あと男相手になると毒舌となるため、玉砕する人が次々と学校を休むと言う噂も…


「…朱鳥、今日ね…お姉ちゃん、生徒会の会議があって遅くなっちゃうから…」


「…そっか、んじゃ今日はボク先に帰るよ?」


「…ごめんね…大丈夫?一人でも帰れる?知らない人についてっちゃダメよ?家族以外の知ってる人でもダメ。飴とか貰っても逃げなさいよ?」


「雪姉…ボクそこまで子供じゃないよ…」


「…ダメよ?」


「…雪n「ダメ」……はい」


「…よろしい。…あぁ、でも、お姉ちゃん心配だわ…」


 こんな家族である。…あ、父は…また今度でいいか…メンドクサイし…


 そんなこんなで、ボクらはそれぞれ準備し学校へ向かうのであった。…もちろん姉に手を繋がれて…妹の向かう中学は正反対なので、家の前で恨めしそうに見詰めていたのは見ない事にしよう。


ふふ、ボクの頭がメルトしそう。頑張ってキャラ作ったよ。

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