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いびつな出逢い。ふたりの時間を紡ぐ。ふたりの明日は…。

千尋の小さな身体を

不安の中、見送った。

角を曲がる時

振り返り

小さく手をふった。

ここは千尋の生活空間。

千尋の言葉が耳に残る。

メールだ。

千尋から…。

           ~今日はありがとう。  楽しかった。

 気をつけて      帰ってね。~

           うれしかった。

返信した。

つまらないことは

考えないことにした。

縛っておける関係では ない。

曖昧な形である。

その夜、

いつもと変わらない

メールのやり取り。

その後も文字だけが

頼りのふたり。    千尋からより

遥かに

友紀からのメールの方が

多い。

温度差は

友紀にも感じられては

いた。

“片思い…”

次の休みに

逢う約束をした。

待ちに待った日。

ショッピングモールに

出掛けた。

車中、モール内、

ずっと手を繋いでいた。

笑い合いながら見て回る。

昼ご飯は何処か外で、

とモールを出た。

下ネタで盛り上がる。

ホテルが見える。

友紀は千尋に

           「馬鹿なこと言って   いい?

 ホテルに行こう。」

           ムードも何も無い。

小さく頷く。

繋いだ手に少し    力が入った様に    感じた。

ホテルに入った。

千尋は緑茶割りを。

おつまみも。

カラオケをした。

相変わらず、

心配な飲み方。    千尋は煙草も吸った。 黒ひげ危機一髪が

目に入った。

大はしゃぎで遊んだ。

負けた方が

質問を受ける。    どんなことも

答える、というルールを、

千尋が作った。    大半は友紀の負け。

千尋は笑い転げた。

いたずらな笑顔。

そこで、

千尋の過去が少し見えた。

遊び疲れた。

シャワーを。

ベッドで

布団にくるまり    抱きしめた。

ただ、抱きしめた。

キス。

           「友っち、キス好きだね 。」

           千尋は笑う。

友紀は千尋を愛した。

“罪悪感”

友紀は千尋とはひとつになれなかった。

4時だ

夢から覚める時間。

小さなわだかまりが、 ふたりを包んだ。   それには、触れなかった。          いつもの様に

それぞれの場所へ。

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